漣 蓮斗 中間で更新遅め

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5/22/2024, 9:04:28 AM

テーマ 透明

「...君一人?」
「..うん」
僕たちの生まれた島は君と二人だった。年は9歳。親が捨てたんだろう。服は2着だけあった。

「これ遊べるかな?」

「これ食べれるかな?」

子供だから知識がないが、頑張って二人で生きていた。
ある日、

「ちょっと食料取ってくる」
「今は外危n」
僕が止める前に君は家を出た。昔使ってあったと思われる空き家は扉が揺れていた。雷が危ないのに。

「...はぁはぁ」
見つけた。桟橋のところで泣いていた。辛いと思う。親のいない生活。本で知ったが、親がいて、友達がいて、学校に行って楽しんでるのが子どものよくある例。そう書いてあった本は廃校舎にあった。
「..ごめんね」
「まっt」
「「「バッシャーン」」」
すごい水しぶきがたった。君は海の深くへ沈んでいった。海の中に急いで手を伸ばしたが、君は受け取ろうとは思っていなかったようだ。



「..リーン」
夏の涼しい風が古い風鈴の横を通ってゆく。暑くなってきて、僕は展望台に登っていった。そこは木だけど僕にとっては最高の展望台だ。丘の木の展望台は海と森が同時に見えて、より一層景色が綺麗に見えている。
「...ん?」
海の砂浜のところでなにか音がした。僕はそこに行った。
「貝か...」
綺麗な白さがある貝だった。それは海の美しさをすべて知ってそうだった。あいつのようにも輝かしかった。




桟橋を渡った。夏の青さと海の青さがきれいだった。もうつまらなくなった生活。
そして僕以外誰もいないこの島に


さよならを告げた。

おわり

5/20/2024, 9:45:53 AM

テーマ 突然の別れ

「...」
静かな部屋には乱雑に置かれた絵の具やキャンバス。筆は左手に持っていた。

ーー 一週間前 ーー

「..あとこれだけか」
キャンバスや絵の具が不足してきたから、右手にバッグを持って街に出て買い物をしていた。
「..何処がいいかな」
キャンバスにも種類はある。悩みながら歩道を歩いていたら、
「危ない!」
誰かが叫んだ。何事かと思ったらこっちに車が来ていた。幸い大事には至らなかったが、大切なものを失った。


いつの間にか、本物ではない手が右で動いていた。

おわり

5/18/2024, 10:47:14 AM

テーマ 恋物語

手を伸ばした。そこにはきれいな一本だけ生えてる桜の木の花びらだった。
「きれいに咲いたね」
空を見ながら喋る。最後にあいつとあった場所。そして、たくさんのことがあった場所。

ーー 一年前 ーー

「ここに人が来るのは珍しいね」
ふと桜の木を眺めていたときに後ろで言われた。
「そうなんですね」
そっけなく話していた。自分が帰ろうとしていたとき、あいつは元気に桜の下で笑った。
「またここで会おう!」

ーー 次の日 ーー

「桜のように散れたらな...」
そうボソッと呟いた。
「そうなっちゃうと君を知ってる人が悲しむよ」
「そんなことないでしょ」
うとうとしているあいつがいた。
「ごめん ちょっと寝る」
そう言って桜の下で寝た。上着をかけようとしてあいつに触ったら体温が消えていっていた。
「おい!どうしたんだよ!」
声を荒げて言った。ぜんぜん起きない。やばい。


体温は段々と奪われていき、冷たいあいつが残っていた。

死んだ。その事実で涙が出てきた。恋も桜と散ってしまったようだ。

おわり

5/12/2024, 10:43:02 AM

テーマ 子どものままで

「あと十年で死にますね」
単刀直入に医師に言われた。その医師は馬鹿にでもわかる「躊躇」をしなかった。どうせ早く診察を終わらせたかったんだろう。
「え...」
あと十年で子供が死ぬことを受け入れられないのは無理ないな。医師があんなだから。
「....それでは終わりです」
「........ありがとうごz」
ドンと自分が強く扉を閉めた。あんなやつの診察二度と受けるか。


ー 十年後 ー
ほら生きてる。嘘だったじゃん。人を犯して楽しんでたのかなあの馬鹿医者。
「..ッ」
何故か頭が痛くなっていっている。膝から崩れ落ち呼吸が粗くなっていく。
「「.ど.、し.、か」」
周りにいた人が話しかけてくれる。でも何も聞き取れない。

ああ。当たってしまった。

おわり

5/10/2024, 3:53:26 AM

テーマ 忘れられない、いつまでも

「あの公園まで競争な!」
「あ”!?ちょ」
いきなり言われた。そして後ろにいたあいつを見ようとした瞬間カーブミラーに見えた車があいつの近くに走ってきているのが見えた。
「止まれ!」
どっちに言っているのかわからないが、叫んだ。あいつは負けまいと止まらず走る。
「キキーッ」
大きなブレーキ音が響いた。
「あ、あぁ。」
自分は膝から崩れ落ちた。

おわり

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