六月の帰路

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9/5/2022, 3:40:59 PM

僕の頭の上に濁点の血が振っている
汚れてしまった僕の体をみて泣いている
忘れてしまった涙と造られた綺麗事が僕の中で交差して、踊る人形が鮮やかな血を吐いていた
アネモネは消えて散ったようで
汚く笑うその顔は忘れられなかったみたい、殺して欲しいと思った暁が不愉快で仕方がなかったから

誘惑された浴槽に、僕は呪いをかけて溺れて
その感情は吐き出すとネズミ式みたいに増えていく
全部吐き出してしまいたいのに何も出てこなくて
ただ壊したい気持ちが募って終わる
僕の心のひまわりの種が踏み潰されて消えていた
落ちる感覚と共に血の涙が上に昇るけれど
それはバス停みたいにいつまでも待っていられる訳じゃないと言っているみたいだった
僕は今何を待っているのだろう?
なにもない場所で独り、心の隅を何度もグチャグチャに飲み込む
ブラックホールの1部になった僕はひたすらに終わりを願って指を切る

六月の頃雨は降り続けた、まるで永遠に続くなぞられた4文字みたいに
蝉の声は9月になると死んでいた
死んでいた声は僕を殺してくれない、その劣等感のような声をもう一度聞きたかった。
ただ何も待たずに僕は劣等感を持ち続けて鳴いていた

チッタ、チッタ、チッタ、チッタ、チッタ、チッタ。
6時、5時、3時、1時に巻き戻っても何も変わらない
鳴きやむころには肌が汚れてしまう
その顔は口角を上げて僕に時間を教えてくれた
いつまでも寝ていたい日々はだれも口角を下げていた
季節を超えても何も意味が無いのに
どうして生きているのか君に説いても
ただ返事をしている午前10時、おやすみを答えた。

9/4/2022, 1:23:41 PM

煌めきを帯びる君の目はとても美しく
ブルーライトは眩しくて頭が痛くて
煌めきを邪魔だといつからか思うようになる
いつまでも不愉快に切られたその爪を切り落とさずに
不愉快な面をする

いつからか蝉は死に
僕を連れていってくれるわけでもなく
セミの死骸は踏み潰されて終わる
僕の鳴き声は誰の耳にも残らずにただ散っていくから
とりあえず心地いい風で眠りたい
それだけでいいのに
強欲な心の蝉は鳴り止まずに止まらないでいるみたい
煌めきを帯びるあの星はいくつの星だろうか
星になれば誰かの目の輝きになれるのかもしれない
僕は星にさえなれない
ただの蝉の抜け殻になり踏み潰されていく
ただあの煌めきが五月蝿くて仕方がなかった

8/23/2022, 1:49:42 PM

小さな窓からは潮の匂いがゆらゆらとし
僕の意識はもうぐらぐらしている
ここはどこなのかはどうでもいいけど
月はずっとそこにいるから
君が僕に話をしてた
その微笑みはしばらくのあいだ彼女の口元に残る
そのぬくもりはしばらく僕な間から離れなくなる

涙が垂れた頬が乾いているのが哀しくて
もう君と逢えないことはわかっていた

君の淡いワンピースの色は一つだけで
それは海の匂いがした
海辺に行くと君を思い出して
僕はずっと消えてしまう文字を書いている
姉さんと写った場所も、あの絵画の場所も
僕の1部にある図書館の景色はいつまでも残っている

海辺のカフカを読みました。


8/19/2022, 4:30:51 PM

空模様なんて多分綺麗な言葉で
僕にはふさわしくない言葉
できるなら、
その思い浮かべる空模様を見ないままにできたら
とても素敵な8月になれたのかもしれないね。

8/17/2022, 2:24:56 PM

夕暮れ時の街はどこか冷たい
予備校という文字が不愉快に照らされて
車の灯り、信号の待ち時間
誘導灯のLEDが立ち並んでいた
気がつく時には電柱で油蝉が鳴いていたけれど
景色の気持ち悪さが緩和されたような気がする
人だかりが出来ているその駅は、
どこか蒸し暑くてたまらない。
この星から、君が1匹残るとしたら
その儚い音色を響き渡せることができる
生きている人間より
儚い命で鳴いている君は
なによりも価値があると思う
増えている蝉の声は
蝉時雨になる、それは海のように鳴いていて
人だかりのメタファーに見えている
でもそれは全く穢れているようには見えなくて
僕は自然に目をつぶってしまいそうになる

信号をどれだけ待っているのかは忘れている
君はいきなり鳴くのをやめたけれど
僕はまだ白黒の道を渡ることは出来ずにいた
僕の耳にはまだこだまして残るのに
その声は砂浜に書かれた文字のように流されて消えてしまうようで
また冷たい空気が僕に触れる
蜜柑色の空は僕を置いていってしまう
星がない黒色の空は、顔を出して僕を嘲笑っていた

どれだけ生きる意味を捨てても
生きることを捨てることは出来なかった
それはとても軽いけど、重い物だと言われてきた
どうしても下ろすことが出来なくて
泣いてしまっても
誰も支えてくれる人はいなかった

蝉の声が消えてしまった夜の街には
もう何も見えない
ずっと考えても
何も生まれなくて
蝉は僕のために鳴いてはくれないけれど
僕の空気の中に居たようで。












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