人さがし

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7/19/2023, 7:26:38 AM

─私だけ─

何で私は報われないの?
何で、私だけ幸せになれない?
全て、あの子のせいだ。
私の好きな人を奪った、あの子のせいだ。

放課後、あの子を屋上に呼んだ。
彼女は私を親友と思っている。
私はそんなことを思っていないのに。
可哀想で、醜くて、大好きだった彼女。

私は彼女に言った。
『あんたのせいで!私は幸せになれないじゃない!』

彼女は驚いていた。無理もない。
だって私は、彼女が親友とまで認めた存在だったから。

私は続けて彼女に言った。
『何で、私の好きな人を...。何で取るの...?』
いつの間にか、私の目からは涙が流れていた。
私だって、親友だと思っていた。

彼女が付き合ったと知ったのは、最近のことだった。
何故気づいたのか。
それは彼女と私の好きな人の小指に、糸があったから。
赤く輝く、綺麗な糸が。

『あんたも見えてるんでしょ?この糸。』
彼女に見せるように私と彼女の小指を繋ぐ、黒い糸を持った。
「...見え、てたの?」と彼女は動揺して言った。
『ねぇ、知ってる?黒い糸の意味。』
彼女と裏腹に笑って言った。
『黒い糸はね...。』と彼女を錆びたフェンスに追い込むようにして言った。

『恨みや憎しみって意味なんだよ。』
それを言うと同時に私の涙が頬を流れ、
親友は真っ逆さまに落ちていった。

『本当は大好きだったよ。でも私の恋のために、死んで。』

Fin.

6月30日、7月4日の話の続きです!
投稿が遅くなっていまい、申し訳ありません!
以上、作者より

7/15/2023, 10:21:47 AM

─終わりにしよう─

終わりにしようぜ

愛されたいんだ

このまま夜に

枯れる陽の中、眠り、逢えたら

触れた指が朝になって解ける

私だけを置いて

曲名 hazama 作曲者 4na様

7/12/2023, 10:44:50 PM

─これまでずっと─

これまでずっと、一人だと思っていた。

施設育ちの私は、最初は周りに馴染むことが出来ず、

学校では本を読んでばかりだった。

その為いじめなどは無いが、クラスで浮いていた。

しかし中学生になると、仲の良い子が沢山出来た。

偽物の私で。仮面を被った私で。

辛いけど、苦しいけど。

今日も私は、作り笑いをする。

親に心配をかけぬように。

皆を不安にさせぬように。

今日も私は、仮面をかぶる。


作者です。
めっちゃ休んでて申し訳ありません。
最近課題に追われて、書くのを忘れて寝てしまうことがよくありまして...。
これからは出来るだけ書きますので!
待ってくれていた方居られるか分かりませんが、
本当に申し訳ありませんでした。
以上、作者より

7/12/2023, 9:59:08 AM

─一件のLINE─

スマホのバイブ音が鳴り響く部屋。

嫌々上半身を上げ、ぼやけていた目を覚ますため、瞼を強く擦る。

スマホから鳴る音を止め、カーテンを開ける。

そこには昔の自分のように輝く、夕日が見えた。

あの頃はあんなに綺麗な、太陽のような存在だったのかな。

今では真逆の、月のような存在でさ。

明るい太陽や人々の笑い声だけで、自分がとても惨めに感じるよ。

今では笑うことすら出来ない程、つまらない日々を過ごしている。

全ては声が出なくなったあの日のせい。

でも自分のせいでもある。何故なら喉に違和感があっても頑張ってしまったから。

頑張ることはダメではない。しかし無理することもダメである。

何故なら代償があるから。頑張って得た結果の、大きな代償が。

あの日、ライブをした。喉に違和感があったが、結果は成功。

しかしその代償に、声を失くした。辛かった。苦しかった。

でも自分のせいである。後悔してももう遅い。

過去は振り返りたくないが、どうしても歩んできた道を振り返ってしまう。

あの時、この選択をした自分を恨んでいるから。


目を閉じ考えていたら、スマホに一件のLINEが届いていた。

『今日も飲み行かね?いい店見つけてさぁ!』

確かに後悔して、自分を恨んでいるが、その分得た物も少なくはない。

せめてそれを、僕は大切にしていきたい。

たとえ声が出なくても、認めてくれるも仲間が居るから。

7/4/2023, 8:28:07 AM

─この道の先に─

私のした選択は、あっていたのだろうか。
彼に返した言葉は醜く、自分の愚かさを分からせた。

親友に呼び出される1週間前。別の人に呼び出された。
その相手は間違いなく、
親友がいつも話していた、親友の想い人だった。

驚く私に続けて、彼は言った。
『ずっと前から好きだった。付き合ってください。』
私は何と返せばいいのか分からなかった。
だって彼の手の小指に、糸が結ばれていたから。

私の小指と、彼の小指に繋がる“赤い糸”。
赤い糸の意味は流石に知っている。
【運命の恋の相手】
それは固く、自力でほどくのは不可能。

運命の相手なら断りたくない。
でも受け入れたら、親友を裏切るのと同じ。
私はその時、最悪な判断をした。

『はい。よろしくお願いします。』
なんてことをしたのだろうか。
親友を裏切って、自分のことしか考えなかった。

最悪で最低だ、私。
ごめん、本当にごめん。

そしてこの後に続く、より最悪な展開を私は知らなかった。
親友がどれだけ私を憎んで、恨んでいたかを...。


6月30日の物語の続きです!
何故親友の指に黒い糸が見えたのか...。
次の話をお待ちください。(多分次で終わります。)
あとついにハート1000行きました!ありがとうございます!
今までやってきて良かったです!本当にありがとうございます!
以上、作者より(長くて申し訳ありませんでした)

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