─未来─
とても急だか、僕は未来が見える。
目を瞑って集中することで見ることが出来る。
そのお陰で命が助かったこともある。
でもそれがきっかけで周りから嫌われている。
『何でどうなるか分かるの?気持ち悪い。』
『未来見れるって悪用できるじゃん。犯罪者が。近寄るなよ。』
そんな言葉を浴びせられて生きてきた。
ある日、友人が屋上で世界を後にしようとしていた。
その友人は未来が見えると言っても馬鹿にしない、唯一の友達だった。
「未来見れるなんてすげぇじゃん!羨ましいわ~!」
とても優しい言葉を掛けてくれる、大切な友達。
そんな優しい友人が自殺しようとしている。
僕は無言で、友人の隣に立った。
「...止めないのかよ。」
『何?それとも止めて欲しかった?笑』
「...別に。そもそもこうなるのは分かってただろ。」
『いいじゃん。お前に死ぬななんて言う権利は、僕に無い。』
───僕と同じで友人もいじめられていた。
原因は、僕と関わっているから。だから止める権利は僕には無い。
【今までありがと、唯一の友達。】
二人でそう言い、僕らは落ちていった。
─一年前─
ちょうど一年前ぐらいだったかな。
否、もっと前だったかな。
ある2つの曲に出会ったのは。
一つ目は『取り柄のないクズだって生きてていいだろが』
この曲を聞くことで、もっとすごい人が居ると気づけた。
そして、夢を諦めることが出来た。
自分に才能が無いと、気づくことが出来た。
でも「自分に合った才能を探そう」と、決意することが出来た曲。
二つ目は『花が落ちたので、』
ただの曲。ただの歌詞。
そのはずなのに、歌詞を見るだけで綺麗だと分かった。
何故か泣きそうになってしまった。
それほど、綺麗だった。言葉に出来ない程、綺麗だったんだ。
なんかさ、それぞれの人に合った曲ってあると思うんだけど、
私にはこの曲が合ってるみたいだ。
みんなも、自分に合った曲を探してみようよ。
ただの曲に、想いを寄せて。
なんか好きな曲紹介するみたいになってしまいました...。
でも2つとも綺麗な曲なので是非聞いてみて下さい!
以上、作者より
─好きな本─
今回は、私が好きな本を紹介させていただきます!
私が紹介する本の題名は、
『夜を裂いてひとりぼっちの君を見つける。』です。
ユニモンさんという方が書かれていて、
2022年3月25日に発行されたまだ新しい方の本です。
内容は、兄が引きこもりの主人公。雨月(うづき)。
雨月は兄が引きこもりのせいで、
親から兄の分も期待され、苦しかった。死にたかった。
そんな彼女がある日、陸橋で景色を見ていた。
手を伸ばし、気が抜けていたのか、落ちそうになった。
しかしそこで、ある人が助けてくれた。
それが市ヶ谷冬夜(いちがやとうや)との出会いだった。
最初の印象はとても悪かったが、彼も死にたがりだった。
そこで彼がある提案をした。
『死にたがりこじらせ部』を作ると言う。
その提案により、雨月と冬夜はよく会うようになったが...。
と言う話です!最後は衝撃的な終わりだったので、是非読んでみてください!
以上、作者より
─あいまいな空─
起きると、見たことのない場所に居た。
そこは花畑のようで、どこか不安を感じさせた。
どれだけ見渡しても人の影はなく、一人だった。
どうしようかと考えていると、背後に恐怖を覚えた。
怖くなり、急いで振り向くと、とても黒い、
花畑に合わないような見た目の何かが、
こちらへ迫ってきていた。
ただそいつから逃げる。
息苦しくて、辛くて、でも止まれなくて。
ふと気づいた。
もう「何か」が来ていないことに。
良かったと胸を撫で下ろした。
そのとき見た空は、さっき見た快晴ではなく、
あいまいな色をした空だった。
僕はいつ、この夢から抜け出せるのだろう。
─あじさい─
紫陽花ってさ、綺麗だよね。とても。
私、紫陽花が大好きなの。
だってさ、色がカラフルなんだもの。
桃色、水色、紫色、青色。とっても綺麗。
それに、梅雨でみんな外に出ないのに、
その間に咲くんだよ。
誰にも見て貰えないのに。
なんかさ、これって人間みたいだなぁって。
みんな個性が違って十人十色。
そして、頑張っているとき程、見られない。
悲しい世界だよね、本当。
でもそんな人生でも私はいいと思う。
だって人生が紫陽花なら、
いつか絶対、花咲くことがあるってことでしょ?
だから人生みたいな紫陽花が、私は好き。