─もしも未来を見れるなら─
もしも未来を見れるなら。
僕が中学の頃は、
そんな事など考えなかっただろう。
否、考えるきっかけなんてなかったのだろう。
中学の夏、僕は好きな人が出来た。
片想いなのは知っていた。
せめて仲良くなろうと、
友達と言える程度には仲良くなった。
しかしそれは逆効果で。
好きと言う気持ちが溜まるだけだった。
でも告白してしまったら、
友達という関係に戻れないことは分かってた。
そうやって、想いを拗らせていた時。
中学最後の春だった時。
君は死んだ。
いじめに耐えられなかったらしい。
そんな事あったことなど知らなかった。
それほど君への気持ちが薄かったのだろうか。
もっと早くいじめに気づいていれば、
君は居なくならなかったのだろうか。
『嗚呼、もしも未来を見れたなら。』
いじめは人を死まで追い詰めることがあります。
もしいじめをしている人が周りに居るなら、止められたら止めてください。
勇気がなくてもその気持ちは持ってほしいです。
(これを見ている人はいじめなんてしてない・されてないことを祈ります)
以上、作者より
─無色の世界─
17回目の夏。
とても暑くて、夏と言うにはぴったりな日。
僕は君に恋をした。
今まで色のなかった僕の世界。
色彩のない無色の世界に居た、
1人だけの僕を救ってくれた。
君が救いだしてくれたお陰で、
今の僕がいる。
色鮮やかで綺麗なこの世界に。
僕を救ってくれた君は、
今日も僕の隣で笑っている。
君の薬指には、
僕が20回目の春にサプライズした、
キラキラと綺麗に光る指輪があった。
─桜散る─
桜散る公園。
まるで春を代表するようにキラキラしていた。
子供が楽しそうに遊び、
見ている人も楽しくなるような風景だった。
その公園を見ている僕と、
隣で静かに座る君。
「いつかこの公園みたいな平和もなくなるのかな。」
君は僕に聞いてきた。
「どうだろうね。」
僕は曖昧に答えた。
君の問の答は決まっている。
答はYesだ。
世界が手に入れたこの平和も、
何の知らせもなくおわりを告げる。
手に入れたものは、手放すことが決まっているから。
その平和の終わりを、君と静かに見守りたい。
それがただ一つの、僕の願いだ。
─ここではない、どこかで─
此処ではない、何処かで、
君も同じ夜空を見ているのだろうか。
此処ではない、何処かで、
君も同じ月を見ているのだろうか。
此処ではない、何処かで、
君も同じ星を見ているのだろうか。
君が見てなくてもいい。
誰か、自分の知らない誰かが、同じ空を見ている。
だってこの世界には、
それぞれ違う人が沢山居るのだから。
作者から
最近ハート100超えました!
押してくださった方ありがとうございます!
次は200目指して頑張りますので、是非ハートを押して頂けると嬉しいです!
以上、作者からでした。
─届かぬ想い─
「私、明日死ぬんだ。」
悲しさも含めた笑顔で君は言った。
勿論僕は驚いた。
それと同時に、君が昔言った言葉を思い出した。
『私ね、したいことを止めない人が本当の友達だと思うの。』と言う言葉を。
だから僕は笑って言った。
「そっか。じゃあ今日は沢山遊ばなくちゃね。」
嗚呼、僕の笑顔は変じゃないだろうか。
本当は止めたい。
死なないで。先にいかないでくれって。
でも止めない。君の友達でありたいから。
本当の友達で居たいから。
届かぬ想いを胸に抱いて、君の最後を楽しんだ。