─桜散る─
桜散る公園。
まるで春を代表するようにキラキラしていた。
子供が楽しそうに遊び、
見ている人も楽しくなるような風景だった。
その公園を見ている僕と、
隣で静かに座る君。
「いつかこの公園みたいな平和もなくなるのかな。」
君は僕に聞いてきた。
「どうだろうね。」
僕は曖昧に答えた。
君の問の答は決まっている。
答はYesだ。
世界が手に入れたこの平和も、
何の知らせもなくおわりを告げる。
手に入れたものは、手放すことが決まっているから。
その平和の終わりを、君と静かに見守りたい。
それがただ一つの、僕の願いだ。
4/17/2023, 5:20:10 PM