もしもタイムマシンがあったら
僕は君に会いに行くよ。
そして、早く病院に行くように言うよ
君の難病が早期発見されて、早く治るように
でも、タイムマシンなんか、無いから、僕はもう君を助けてあげられない。
ごめんね
僕は君をいつまでも愛しているから、お空の上で見守っててくれたら、嬉しいな
愛する君へ
今一番ほしいもの
『ねぇねぇ!お母さん!!あのくまさんの人形が欲しい!!』
「ダメよ、こないだも人形買ったじゃない」
『ヤダヤダヤダ!!あれが欲しいの!!』
「どうせすぐ遊ばなくなるんだから!」
『遊ぶもん遊ぶもん!!』
「もぉ、じゃあ、今度のテストで100点をとったらね」
『…!!やった!ありがとう!お母さん!!』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『…あぁ、このお店、閉店しちゃうのか…』
仕事の帰り、小さい頃、人形が欲しいと母親にねだった思い出があるお店の前を通った。
母親は5年前に病死、私も今は、上司からのパワハラ、同僚からのセクハラに精神が削られていた
『…お母さんに、…会いたいな…』
私は昔から、人の願いを断れない性格だった、だから、無理をしている時に、必ず母親が、
「こら!!またそんなに隈をつくって!!今日はお母さん連絡してあげるから、学校を休みなさい」
と、怒って、心配してくれた。
『…今の、私を見たら、お母さん…怒ってくれるかな…泣』
あぁ、欲しい。お母さんの怒って心配してくれる声が。
『…っ、泣』
ずるると、お店の前に座ってしまった。
〝あの、大丈夫ですか!?〟
『…、??』
〝立てます…?〟
『あぁ、はい、ごめんなさい…』
〝ハンカチ使って下さい〟
『…ありがとうございます…』
〝覚えてるかな、みおちゃん〟
『っ、なんで私の名前を?、』
〝俺、近所に住んでた、なお、だよ〟
『!なおくん、?』
〝そうそう!!笑久しぶり〟
『久しぶり…』
〝俺、今このおもちゃ屋さんで働いてたんだよね、もうなくなっちゃうけど。あ、おばさん元気??〟
『…、5年前に病気で…』
〝…そっか、ごめん、〟
『んーん、ごめんね。私もう行くね、ハンカチ…』
〝あぁ!貰ってよ、それ、本当は学生の時、みおちゃんの誕生日プレゼント出渡す予定だったのだから、笑〟
『え、??』
〝勇気出なくてさー!!結局そのまんま、卒業しちゃって〟
『そうなんだ、ありがとう…』
〝俺さ、おばさんみたいに器用じゃないから、本当かわからないけど、もし、しんどいなら、逃げてもいいと思う。実際、俺ももうすぐ無職だし!俺は泣いてる顔のみおちゃんより、笑ってる顔のみおちゃんの方が好きだな!〟
『…っ泣』
〝しんどいんだよね、誰も頼れなかったんだよね、頑張ったね、休もう。俺が会社に辞めるって言ってあげようか?あ、部外者が入ったら、もしかして不法侵入???〟
『…ふ、ふふ、』
〝!やっと笑ったね〟
『ありがとう、なおくん。明日、辞表出すよ』
〝うん〟
『辞表出したら、また会ってくれる?』
〝もち!!会お!!!!〟
『うん、笑』
ピロンと、LINEを交換して、お礼を言って、バイバイをした
その後会社をやることができ、なおくんとも週に一回、会って、一緒に就活の話をした。
そして、なおくんと再開して、3年、私達は結婚します。
『お母さん、私、お母さんからのおめでとうの言葉が欲しかったな。でもね、もう大丈夫だよ、ひとりじゃないから、なおくんがいるもの』
〝へへ、俺、みおちゃんのこと大切にするんで!!任せてください!!〟
『お母さん、また来るよ。私を産んでくれて、ありがとう』
「結婚おめでとう!!」
『!!ふふ、ありがとう、お母さん』
END、今一番ほしいもの お母さんの言葉
私の名前
少し古臭い 、梅という名前
それでも、私は気に入っている
どんなに馬鹿にされようが、
どんなに貶されようが
大好きなおばあちゃんがつけてくれた名前だ
この名前を愛し、今日も明日も、
私は生きている。
視線の先には
いつも君がいた 。
昼放課 、君はいつも外を見ている。
『…ね!何見てーんの!!』
「ん!?あー、サッカー部のキャプテン!かっこよくなーい??笑」
『…うん!!かっこいいよねー!!』
わかってる、私たちは親友で 、君がサッカー部のキャプテンを好きな事も。
でもね、サッカー部のキャプテンって、わたしのことがすきなんだよ。告白されたんだよ。でも、断ったよ、君のために
私は、君が好きなの。その横顔も、艶々な黒髪も、吸い込まれそうなほど、色が綺麗な、青色の瞳。
全てが大好きなの。
でも、君は帰り道いつもこう言う
「うちら、ずーっと、親友でいよーね!!」
『勿論…!!』
あーあ、叶わない恋だけど、期待してるわけじゃないけど、つらいなぁ、
私の視線の先には君が居て、
君の視線の先には、彼奴がいて、
彼奴の視線の先には、…私が居る。
叶うことの無い、三角関係 。
楽になりたいなぁ…
私だけ
『ねぇッッッ!!聞いてるの!?!』
聞いてるじゃん、何だよ
『…聞いてないじゃん…』
聞いてるっつってんだろ?
『…っ、ねぇ!!!付き合ったばっかりの時はそんな態度じゃなかったじゃん!!!なんなの!?愛してるのは私だけなの!?』
なんっだよ、うるっせぇなぁ、
『っ …泣
もういい、別れて…別れてよ!!!!』
はぁっ!?!意味わかんねぇ!!
『だって、愛してるのは私だけじゃん!!』
ッチ、あー、はいはい、愛してる、愛してる
『っ…ふざけないで!!!出てって!!』
グイグイと彼を押し出し、ドアを閉じ、チェーンをかけ、鍵を閉めた。
アッ、おい!聞けy…
『…っ、泣』
『あぁ、…泣 愛してたのは私だけだったのね… 泣』