ふうり

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10/18/2023, 1:25:15 PM

一人の少年が、墓の前で手を合わす。

感謝や報告を心の中で済ませ、穏やかな顔で墓を見つめる。

遠くから、自身の名を呼ぶ声が聞こえる。

そちらの方を振り向き、親友達の顔を見た後、また墓に視線を移す。

別れのように、軽くお辞儀をし、親友達の元へ向かう。

空には、ハッピーエンドのような、秋晴れが広がっていた。

お題『秋晴れ』

10/17/2023, 10:50:01 AM

綺麗さっぱり忘れたかった

僕が皆を殺したあの日を

皆を見殺しにしたあの日を

最後に彼女と目が合ったあの日を

助けようと手を伸ばしたあの日を

彼女の体がバラバラにになったあの日を

残ったのは残骸と死体のみだったあの日を

一人だけ残してしまったあの日を

裏切るきっかけになったあの日を

忘れたい

お題『忘れたくても忘れられない』

10/16/2023, 12:02:56 PM

何も見えない視界の中、近くからくぐもった声が聞こえる。

何を言っているか、良く聞き取れない。
どうやら、男女が話し合っているようだ。

ふと、真上から何かが開く機械音が聞こえた。
自身の周りの水が無くなっていく
どうやら、私はカプセルのような物に入っていたようだ。

カプセルが開き、やわらかな光が差し込んでくる。
目の前に居る、白衣姿の男性が私に話しかけてくる。

「$%=なんだな!?本当に!」

上手く名前が聞き取れず、首を傾げる。

「あぁ、起きたばかりですまなかった。今は少し休んでいてくれ」

その言葉を聞き、私の視界がぐるぐると回り始める。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐると
最後に待っていたのは、暗転だった。

お題『やわらかな光』

10/15/2023, 10:37:04 AM

化け物が、漆黒の鎧を身に纏った化け物が、鋭い眼差しで俺のことを見下す。

哀れだなと、言われているかのような目で、見下す。

何もできない
だが、終わりたくない。
まだ、あいつの願いを叶えていない。

そんな必死の願いが、何処かの誰かに届く。

この世界の闇、裏側。全てを知り、背負う覚悟はあるか?

低く、重苦しい声が頭に響いた。

その覚悟で、今死なずに済むんだったら。
いいぞ 背負ってやる

答えた瞬間、辺りが眩い光に包まれる。
光が収まった俺の手には、自分の体よりも大きな、漆黒の鎌を持っていた。

漆黒の化け物が、俺を見て怯む。
さっきのお返しと言わんばかりに、俺はそいつに鋭い眼差しを向けた。

さぁ、戦いを始めよう。

お題『鋭い眼差し』

10/14/2023, 10:05:06 AM

見返してやる
そんな思いで始めたこの物語

あいつらの世界の光を落とし
全てを漆黒の闇に

高く高く 天よりも高い城を築き
あいつらを恐れて慄かせてやる

さぁ、光の下の人間ども。
戦争を始めよう

暗闇の中で、誰かが言った言葉。

お題『高く高く』

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