化け物が、漆黒の鎧を身に纏った化け物が、鋭い眼差しで俺のことを見下す。
哀れだなと、言われているかのような目で、見下す。
何もできない
だが、終わりたくない。
まだ、あいつの願いを叶えていない。
そんな必死の願いが、何処かの誰かに届く。
この世界の闇、裏側。全てを知り、背負う覚悟はあるか?
低く、重苦しい声が頭に響いた。
その覚悟で、今死なずに済むんだったら。
いいぞ 背負ってやる
答えた瞬間、辺りが眩い光に包まれる。
光が収まった俺の手には、自分の体よりも大きな、漆黒の鎌を持っていた。
漆黒の化け物が、俺を見て怯む。
さっきのお返しと言わんばかりに、俺はそいつに鋭い眼差しを向けた。
さぁ、戦いを始めよう。
お題『鋭い眼差し』
10/15/2023, 10:37:04 AM