遊橙

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3/15/2024, 12:17:03 AM

やわらかい日差しとそよ風が吹く今日このころ。

依頼を終えた帰り予定より早く終わったこともあり二人は草原で身を任せ日の光を浴びていた。

心の底から満たされた顔をする少年を青年は安らかな瞳で見た。
二人はわけあって一つの場所に留まっていなかったが、それが良かったのか今のとこ互いに衝突するレベルの不満はない。

そのことに安堵すればいいのかはわからない。が後悔はなかった。

そのように青年が思っていると、少年がこちらに身体を向け青年の名を呼ぶ。
少年は少し赤面しながら、一緒にいてくれてありがとうとぽそりといった。

青年は目を見開き驚いたが、互いに同じようなことを考えていたことに心が温かく感じた。
ゆるりと目を細め返事をする青年に、少年は頬を赤らめながら笑った。

3/13/2024, 11:44:47 PM

少年はうれしかった。
活気ある街で美味しそうな食べ物が客を誘うように香りがあちこちからする。
どれから食べようかと目移りしていると、ずっと隣で端末を見ていた青年が少年を呼ぶ。
依頼先はまさかの通りから離れていたらしく、すぐにここから離れなければならないことに少年は頬を膨らませ拗ねる。

そんな少年を仕方ないと少し呆れつつ少しだけ目元を和らげ依頼が終われば後で食べようと提案をした。
その一言で少年の機嫌は直り、犬のしっぽが見えるのではないかというレベルで笑顔になる。

青年の腕を掴み早く行こう!と、進もうとする少年に道はこっちだと、うれしそうな少年に心が温かく感じながら街の中に入っていった。

3/12/2024, 2:43:01 PM


依頼主の報酬でもらった洋菓子を分けるため青年は少年を探していた。

ふと、目線を路地に移すと黒猫が一匹、目が合う。
探していた少年に似ているなと、思いながら姿勢を低くし背を撫でようと手を伸ばした時、後ろから探していた少年が青年の名を呼びながら背に飛びかかった。

前のめりになって手をつき少年に苦言を言うが少年は全く聞くことなく、視線は青年が持っていた洋菓子に目が行っていた。
青年はいつものことだと切り替え目線を戻すと黒猫はどこかに行ってしまっていた。

背中に張り付く少年を引き連れ公園のベンチに腰掛ける。待ちきれないように少年は、青年の持っている菓子に釘付けだ。
二人して中身を見てみると二つあり、いち早く少年が一つ菓子を手にした。
大きく口を開け頬張るさまは本当に幸せそうで、青年の心は温かくなる。
菓子をほおばりながら少年のおいしい菓子をもっと知りたいという言葉に、そうだなと青年は答えた。

3/11/2024, 4:02:03 PM

朝目が覚めて、ゆっくり自分の意識が覚醒する。
無事今日も起きれた。それだけで嬉しい。
当たり前の日常が何よりも大切だと,気づいたのはつい,最近だ。
人生は有限。限りがある。だから、悔いのない生き方をするためにこの日常を大切にしようと思った。