夢を見るのはきっと脳なのだろう。
記憶の断片や、願望が夢になるのだという。
あるいは抑圧が夢に出ることもあるらしい。
夢の種というのは、脳に格納されている。
そして、脳でそれを認識する。
だから、夢を見るのはきっと、脳だ。
私の体温で暖かく滴る脳漿の中で、
ゆらゆら揺蕩う脳こそが夢を見る。
では、脳とは心なのだろうか?
私は胸に聞いてみる。
いつだって、痛むのも高鳴るのも、胸だった。
心とは、それでは心臓なのだろうか?
きっとそうではない。
心臓はただ、血液を体に巡らせる器官でしかない。
それでも私たちは胸に手を当てる。
胸の前で手を組んで、祈りを捧げる。
そこに心があるかのように。
きっと今日も、私の脳は夢を見るのだろう。
それが胸を否応なく揺らすのだ。
貴方の夢ならいい。
胸に暖めた想いが、どうか夢になればいい。
お題:夢見る心
一目見た時に貴方が運命だと思いました。
今も変わりません。
きっと貴方だけが私の運命なのでしょう。
さよなら、私のポラリス。
アイフェルブルーに、どうかよろしく。
お題:届かぬ想い
時が戻るなら
初恋のあの人の手を離さない
今更になってお互いが想い合っていると知ってしまった
私は恋を諦めて 安定を選んでしまった
神様へ
幸せになりたいんです
叶えてください
お題:神様へ
街の喧騒を抜け出して
静かな住宅地を歩く
緩やかな勾配の坂を登り
春にしては暖かすぎる陽気に
じわりと汗が滲む
途中の公園の藤棚の下で
木陰に吹く風の爽やかさを感じながら
慣れない靴で傷ついた踵を気にしてる
約束の時間まではまだもう少し
貴方の家に着いたなら
貴方にあったならば
まずはなんて話そうか
そう考える私の頭上を
熊蜂が飛び交っていく
今日は快晴
桜がまだ少し残る
卯月のころ
お題:快晴
拝啓、高く遥けき空へ
あの日 私が羨んだ雲は何処へ行きましたか。
あの日 星にした願いは結局叶いませんでした。
あの日 青空を見て誓ったことは もう諦めました。
あの日 自殺未遂した日の春の空が忘れられません。
拝啓、今日の空へ
あの雲がどうか海になりますように。
叶わない願いが報われますように。
諦めが私の人生の全てになりますように。
どうか明日もあの日のように暖かく晴れますように。
お題:遠くの空へ