夢を見るのはきっと脳なのだろう。
記憶の断片や、願望が夢になるのだという。
あるいは抑圧が夢に出ることもあるらしい。
夢の種というのは、脳に格納されている。
そして、脳でそれを認識する。
だから、夢を見るのはきっと、脳だ。
私の体温で暖かく滴る脳漿の中で、
ゆらゆら揺蕩う脳こそが夢を見る。
では、脳とは心なのだろうか?
私は胸に聞いてみる。
いつだって、痛むのも高鳴るのも、胸だった。
心とは、それでは心臓なのだろうか?
きっとそうではない。
心臓はただ、血液を体に巡らせる器官でしかない。
それでも私たちは胸に手を当てる。
胸の前で手を組んで、祈りを捧げる。
そこに心があるかのように。
きっと今日も、私の脳は夢を見るのだろう。
それが胸を否応なく揺らすのだ。
貴方の夢ならいい。
胸に暖めた想いが、どうか夢になればいい。
お題:夢見る心
4/16/2024, 10:54:34 AM