あの時の月が綺麗だねは、I love you だったの?
ぎこちなく 急かす蝉鳴く 梅雨明けや
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蝉が、遠慮がちに鳴き始めた。例年より遅めにずれた梅雨を、終わりにしましょうとばかりに。
…遠慮があったのは最初だけでしたね。
虫が好きな子の家族には、夏至より早い夜明け(暗いうちに起きて早めに公園へ行くのです)が始まりますね。
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泥中の 蓮が花咲くは 泥中故
心中渦巻く 泥の中 言の葉広げ 探す花の芽
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16日で七十二候「蓮始開」が終わってしまうので。
夏帽子 はずむお迎え 靴が鳴る
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おてて〜♪つーないで〜♪のーみーちーをゆーけーばー♪
で始まる童謡「靴が鳴る」が好き…なのを思い出したは良いけれど、頭からどうにも離れてくれないので、それを題材にしました。
園からの帰り道、麦わら帽子の幼い君と手を取り合って、口ずさんで帰った幸せな思い出
君はきっと覚えていないだろう。私の記憶にだけある宝物
(君に言うと嫌がるかもしれないから言わないが、
「くつがなる」と言えずに
「くつながる」と元気に歌う君は、
同じくらいの子が大抵そうであるように、
たいそう愛らしかったのだ)
神様、聞こえますでしょうか。
(この劣等感が優越感の裏返しなのであれば、
この厄介な感情が誰かを傷付ける醜い行動に変わる前に
消してください、神様!)
と先程祈ってしまった者です。
けれども神様、私は、その感情が無くなった私を好きでいられる自信もないのです。
ありがとうと言われて嬉しい感情に、一欠片の優越感も入っていないと言い切れる程、私は良い人間でしょうか。
優越感も劣等感もなくなって、私は、他人の為に何か努力できる人間でしょうか。
勝ち負けのあるものに努力することができるでしょうか。
勝ち負けのあるものを頑張る人を応援することができるでしょうか。
笑わそうとこちらにボケてくれる人の話を心から笑えるでしょうか。
神様、私は自分がどうしようもない人間だと知っています。
そしてそれを否定したい感情でやっと努力できる面も持っています。
だから神様、どうか
この厄介な感情が
他人を理不尽に傷つけないように
他人を利するように
飼い慣らす力をください。
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ヒトを羨まず、でも自らの技能の腕は磨く努力をして、他人を、世界を愛することができるように見える方は、いらっしゃいます。憧れるし尊敬します。眩しい!
あなたやそんな人と私は違う訳で、ヒーローみたいな心持ちの人はいる、いて欲しいと思っています。
でも、自分がその感情がない人になったらと考えると、サイコパスみたいになりそうなんですよね。
まぁ、無くしたくても無くならない感情だからこそ、他人と比べるな、昨日の自分とだけ比べろと唱え続けるくらいで、ちょうどいいのかもしれません。
困ってる人を助けた時に、劣等感を感じさせながらのありがとうなんかきくことのないくらいには、精進したいんだけどな。悔しいですね。
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群れや社会を形成する猿や犬や烏などに、優越感や劣等感があるのかは知りたいですね。
2人きりの研究室で、先生は情熱的に言いつのった。
「フタバくん!ボクは、君のことを、これまでずっと待っていた!この運命の瞬間を!」
まるで告白のような台詞だが、勘違いしてはいけない。フタバくんは私ではないし、ましてや人間ではない。
フタバくんは地中の古代遺跡の壺から発掘された植物の種だ。
でも、先生の輝く瞳は、その成果よりも私にとってはロマンティックだったから、そっとその横顔を撮ってから、双葉くんをカメラに収めた。
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フィクション。ギリギリになってしまいました。作中では使えませんでしたが、ロマンという外国語(英語かと思ったらフランス語で、しかもローマ時代の口語で書かれた庶民の小説という意味。あったなロマン主義。すっかり忘れた世界史)発祥の言葉に、浪漫という漢字が当てられているのが、好きです。
古代種子は、氷河から3万年2千年前のナデシコの種子が発芽していたり、イスラエルの洞窟から2千年前のナツメヤシが発芽していたり、日本では2千年前頃の地層のハスが発芽していたりするらしいです。んー!浪漫!