XXXX

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10/18/2024, 4:37:31 PM


 秋晴れの空の下、貴女は俺を送り出しました。
 俺は貴女と離れるのが嫌で、悲しくて仕方がなくて、身も世もなくべそべそと泣きましたが、貴女は微笑んで、只俺の背を押されました。

 今は分かります。貴女は俺に、愛を知ったこの新しい目で、世界を見てほしかったのです。
 かつての曇った眼では見られなかったものを、貴方は今見られるようになりました。その澄んだ瞳で、貴方の知らなかった世界の美しさを見て回るのです。
 貴女はそのような思いを込めて、俺の背を押したのでしょう。

 貴女の思いを、俺は死んでからようやく受け取れました。
 XX様、どうか愚かな俺をお許しください。
 俺に愛をくださって、本当に、本当に、感謝しています。

10/17/2024, 3:58:25 PM


 忘れたくても忘れられない、俺の脳裏にこびりついて離れない、あの薄曇りの昼の空の下。俺はそこで、貴女の庵が跡形もなく消え去って、小さな碑だけが残されているのを、呆然と目にしました。

 通りがかった貴女の村の者に、貴女が俺を待たずに病で亡くなってしまったと聞いた瞬間の、底無しの喪失感と、悲しみと、絶望。
 もはやそれらから離れて久しいですが、今でも時折それらが心に浮かび、足下が崩れるような不安に襲われることがあります。

 どうか、どうか、幸福に生きてくださいね。
 あのような思いをしたことについて、貴女を責めるつもりは毛頭ありません。けれどどうか、貴女自身、あるいは貴女の周囲の方々に、あんな思いをしてほしくはないのです。

10/16/2024, 3:08:29 PM


 やわらかな光を宿した貴女の目が、俺を再び捉えることはないでしょう。

 それでも、俺は一向に構わないのです。
 貴女の幸福に、俺が現れる必要はありません。
 俺は貴女をお守りします。貴女の幸福を誰より願い、誰より強く祈り、誰より近くでお助けします。

 だからどうか、ご自分を責めたり、無益な悲しみに浸ったりしないでください。
 幸福な貴女をずっと見ていたいという、俺の願いを叶えていただきたいのです。

10/15/2024, 2:21:33 PM


 鋭い眼差しは、貴女にはあまり似合いません。

 その温かく優しい瞳で、人を癒して生きている貴女に、それは必要ないのです。

10/14/2024, 11:12:18 AM


 貴女の魂は、どこまでも、高く高く昇ってゆきます。

 今世の命を生きている間も、その身体が朽ちた後も、その魂は美しく輝き、人を魅了するでしょう。

 だからどうか、その魂を不安の殻に閉じ込めないでください。
 貴女は、どこまでも行ける。どこへでも行けるのです。

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