1件のLIEN
どんなに忙しくても、LIENの通知を私はスルーしない
それが例えくだらない公式LINEの雑な通知でも、私はそれに腹を立てたりしない
いつ何時私に助けを求められるかわからないのだから
どんなに忙しくてもLIENだけは目を通す
もう二度と、誰かのSOSを見逃さない為に
それが私にできるあの子への唯一の償いだから
この道の先に
書いても書いても、この道は辛いばかりで時々どうして書いているのだろう?って、もう辞めてしまおうって思う
自分の何百倍も上手い人に出会う度、まぁ、自分は趣味でやってるだけだし、戦うわけじゃないしって逃げてきた
でもさ、それは失礼なんだよな
作品に、先人に、創作に
本気でやらないなんて甘えなんだよね
創作だけしかないんだからさ、本気でやらなきゃ
きっとこれがこの道の答えだから
例え何にも残らなくたって書くんだよ
それが好きなんだから
相合傘
〇〇个××
朝、いつも通りバカな落書きを消して、自分の机に座り窓から校庭を眺める
今日は風が冷たい、もう夏が終わったのか
今日の授業は算数、国語、体育、体育、理科、保健か
また彼女に教科書を借りよう
〇〇个××
「また書いてるな〜」
僕は昨日と同じく黒板の落書きを消す
今日は、昨日より風が冷たい
今日の授業は国語、理科、数学、社会、体育、体育か
今日は、彼女と一緒にお昼を食べよう
「ヤバいって、ここガチで出るとこだから!」
「ガチで出るとこじゃなきゃ、肝試しの意味がないでしょ? ほら、行くよ!」
僕らは懐中電灯片手に、五年前に廃校になった学校に忍び込んだ
ガタッ
「ひっぃ! なんか音したぞ?!」
「大丈夫、大丈夫」
僕らは恐る恐る教室の扉を開ける
「ほらね? なんにもーーー」
「ん? どうした? おい?!」
僕は懐中電灯で教室を必死に照らしたが、彼女が居ない
「おい! おい!」
どれだけ探しても彼女が見つからない。教室を出たのかと思い、僕は教室の扉を開けた
「ねぇ? 次国語だよ?」
耳元に見知らぬ声がして僕は意識を失った
最後に見えたのは、黒板の端に彼女と、死んでしまった僕の親友の名前が書かれた相合傘だった。
未来
それは、本当ならもっと輝いていて、素晴らしい物であるはずだった
でも時代が、人がそれをどんど苦痛に変えた
でもみんな気づいていない
だから言う
「どんなに辛くても君には未来がある」っと
いらないよ、未来なんて
大好きな本だった
その本が完結するまでは死ねないって、それで死なないでいられた
その本がどんな未来に進んでも、全てが愛おしくてその本と向き合っている間だけ、私は幸せという物を噛み締めていた
でもある日、その本を手放した
裸足で踏むパラペットは冷たくて驚いた
下を見たら怖くて死ねなくなるから、前だけ見て足を外す、まさにその瞬間
背後に強く引っ張られて、尻餅をついた
「まだ、終わってないんだけど?」
そこには、会うのは初めてだけど、自分のこと以上に知っている少女が私を見下ろしていた
「ねぇ、私を生み出した責任とってから死んでよ......」
「うん......そうだね、全て終わらせたら一緒に死のう」
僕は再び筆を取った
タイトル「私の本」