NoName

Open App
10/10/2024, 2:16:48 PM

涙の理由







涙が出なくなってから、どんどん頭がぼんやりして、全ての輪郭が曖昧になった

次第に傷つく事も減って、楽になって、次第に私の世界がボロボロと欠け落ちて、それを止めようとも思えなくて

ある時空っぽになった

別に悲しくない、私には悲しみはいない

だから

最後の時もテキトーで

なんとなく目の前が真っ暗になって

普通に電車に乗ろうと、足を踏み出して、そのまま私は終わった



もっと早く、自分の辛いを受け入れていたら、ちゃんと涙が流れていたら、私は生きていたのかな

だって、涙は傷ついたことを受け入れるために流すのだから

9/22/2024, 6:36:02 PM

声が聞こえる





夜、カップ麺とエナドリをコンビニで買った

トイレで済ませて、店を出る前、少女とすれ違った

髪はボサボサ、肌もカピカピで、見るからに普通ではなかった

その少女が気になり少し見ていると、少女は缶ビールを持っていたエコバッグな入れた

運悪くそれが店員にバレ、連れていかれそうなところを、俺は咄嗟に少女の手を引いて、走り出した


しばらく走った公園で、少女と俺は仲良くなった

深くは聞かなかったが、少女は親に虐待されているようだ

その時は性欲を抑えるのに必死で、よく話を聞いていなかった

朝日が昇って、俺と少女は解散した

少女は別れ際に、拙い声で、「ありがとう...」と言った



後日、少女は親に虐待されて死んだ

その日からずっと聞こえるんだ

「ありがとう」が

9/20/2024, 8:45:27 PM

大事にしたい



そう思った頃には、もう遅かった

それを当たり前に蔑ろにしたツケは、ある日突然やってきて

私の全てを壊した

それを大事にしていては、自分は真っ当になれないからと、SOSを無視し続けていた

だから、

今の私は、もう味も色も感じられない

全て壊れてからじゃ遅いから

大事にしたい

あなたの心は、唯一無二だから

9/19/2024, 7:24:06 PM

時間よ止まれ



別にいいんだけど

もうどうでも良くなってしまったからさ

全て、ここで止める





世界はどんどん醜くなるし、私はどんどんキモくなるし、周りは仲間じゃないみたいだから

辛いんだ

もう進んでほしくない

だから、



全部止まれ

8/20/2024, 1:11:57 PM

さよならを言う前に




あっ、どうせなら言っておきたいことがある

手紙はその一文から始まっていた


私、あなたが嫌いだったよ。ずっと前からね

てか小四からゲーム禁止、お小遣いなし、友達と遊ぶの禁止ってたかが隠れてゲーセン行った程度でかす罰?せいぜ一週間でしょ

それで私はあなたが大好きだからあなたも私を愛してって? 無理だよ笑

あの日からあなたを親だなんて思ってないし、尊敬だってしてないし感謝なんかするわけもない

毒親って言葉が流行った時、あんた私に私は毒親じゃないもんね〜って言ったよね、私あの後トイレで吐いてたよ

あんたが毎日自分の憂さ晴らしを私にするから、倒れたことあったよ、あの時に生きるの諦めたんだから

勝手に産んで沢山利用してあんたが殺したんだよ

私はあなたが大嫌い

さようなら




「こんなの、渡せない......」

私は妹の書いた遺書を引き出しにしまい、喪服を見に纏い車に乗った

「私にも言わなかってことは......」

嫌な想像は目を背ける間もなく私の頭を支配した

「産まれたくなんてなかった......」

Next