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8/1/2025, 9:34:48 AM

真っ暗闇に生きた子は
星明かりすら痛むのだから
一息に直射になんて
殺害方法もいいところ

真っ白光に暮らした子は
黄昏にすら惑うのだから
一気に漆黒になんて
発狂手段もいいところ

お前の願う幸福は
お前の思う不幸は
お前のエゴでしか無いのだから

お前の伸ばした手の先の
ソレは本当に不幸だったか

‹眩しくて›


好きに夢中に盲目に
必死の全力で一心に
子供みたいで馬鹿みたい?
でもそういう姿に憧れる
勝手極まる独善性
一途に愛する敬虔さ
思考と現実 知識と解釈
何もかも奮って表す
意思の感情の迸る様
躰の生命の魂の
全て擲って尽くす
宗教に似た偏愛
堪らなく愚かなそれこそ
ひとの性と知ったから

この胸裂くような衝動もまた
燃えるような赫であったなら

‹熱い鼓動›

7/29/2025, 10:39:46 AM

呼吸をあわせて 1 2 3
ホントはもう要らないけれど
鏡写しみたいに君と
向かい合って手を揺らす
リズムをあわせて 1 2 3
ホントはもう大丈夫だけど
鏡写しみたいに君と
同じ速度で足揺らす
口を噤んで 3 2 1
ホントはまだ、でも、だけど
鏡写しの向こう側
君は遠くへ駆けていく

‹タイミング›

7/29/2025, 9:59:23 AM

虹の果てには宝物
虹を渡れば河向こう
あいたい生命がありました
本当にそれだけでした

‹虹のはじまりを探して›


安らげる場所 憩いの場所
それが水と緑のある場所だという
彷徨い迷った君はそう言って
先の景色へ駆けていく
安堵の色濃い背を見送った
共にはゆかずに見送った
熱と乾燥に生まれた躯じゃ
涼やかな湿度に耐えられない
君の願った天国は
誰にでもでは無かっただけ

‹オアシス›


赤い瞼をしろく冷やして
白い塩をとうめいに流して
声の形はおとのまま飲み込んだのに
いっつも一目でバレてしまうこと
悔しくないのは嘘だけど
嬉しくないのも嘘だったり

‹涙の跡›

7/26/2025, 4:20:46 AM

近年の君は長袖を着ることが多かった。
日焼けしたくない、なんてお年頃を言って。
なのに明るいレースの窓辺で
手足晒して転寝する君を
馬鹿だなあと思うけど。
その光景があんまりに、
あんまりに眩しいものだから、
未だに何も言えないでいる。

‹半袖›


もしも話は好きじゃない、と
そんな事は分かりきっていて尚
暇だから、なんて雑に投げた話題を
顔顰めながらも地味に真面目に考えて
口開く寸前にテストや賭け事は辞めてねと
言えば案の定また唇が捏ねられる
ふらつく視線が天を床を、
そうして背後に焦点が合って
ならば一つ、と取ってつけたように言う
その先に告げられる言葉を、きっと正確に知っていた

‹もしも過去へと行けるなら›

7/24/2025, 9:50:03 AM

確たる証拠も無いモノを
『確かな真実』なんて笑ってしまう
本当だと言うのならソの身を以て証明して
何度死のうと何度生まれようと
異種族でも天敵でも食物連鎖の中でも
距離も時間も光年ほどに離れようと
言葉も意志も交わせぬモノと成り果てても
違わず弛まず正確に
余所見もせずに唯一だけを
決して変わらずに見つけては愛し続けて
ソの魂魄が擦り切れても尚
塵に無為に虚ろとなっても!

‹True Love›

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