水無月はじめ

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3/7/2026, 10:27:26 AM

『月夜』

チリチリ鳴き出す松虫に
ススキの微かに擦れる音
笑みを湛えた三日月が
照らす光と生む闇で
人が見出す憂さを晴らす

ほうほう鳴く梟と
紅葉の錦が落ちる音
蛍は舞わぬが光が爆ぜる
人の命もこれ如何に

3/6/2026, 10:54:02 AM

『絆』


関係
結びつき

君との事を表すには
少々似合わない言葉たち

100万ドルの難問よりも
かぐや姫の無茶振りよりも
見つけるのはきっと難しい

もっと深遠で
もっと複雑怪奇で
最も心を込めた言葉を

何処を探せば良いのかも
どんな文献を開けばいいのかも
未だにさっぱり分からないが

君の道のりを辿ってみよう
僕がそちらに渡る前に
きっと相応しい言葉を
君に叫んでみせるとも

3/5/2026, 10:35:24 AM

『たまには』

たまには一緒に呑もうじゃないか
僕は菊水の辛口を
君はカシスオレンジか
ビールの良さがわからないと
コーラを飲んでた気がする

夜桜咲く宵に酔ってたようだ
どうも眠っていたらしい

ここで寝たら風邪をひくよ
そう言ってくれるかい

心配させる前に帰ろうか
いや、まだ月を見ていたい

突風が吹いた
花に嵐の例えもあるらしい

また酌み交わそうじゃないか
墓前の前で酒宴をするぞ

月光のもと
烏が一羽こちらを見ている
酒を狙っているのだろう

あれは君じゃないのかい
縁起が悪いと言うけれど
僕はしっかりその目を見た

3/4/2026, 10:22:17 AM

『大好きな君に』

時計の針を逆に回しても
去年のカレンダーをそのままにしても
花弁を一枚ずつ千切っても
三次元が四次元になろうとも

何かが歪まない限り
きっと君には逢えないだろう

流れる時に笹舟を流しても
二度と戻ってくることはない

宇と宙の間にでも行けば
何か痕跡があるだろうか

僕は空を眺めながら
そんな夢想をしているのだ

夢に出てくれとまでは言わない

せめて僕が観ている間に
一筋星を流してほしい

3/3/2026, 10:54:14 AM

『ひなまつり』

我ここに在りと咲く桃は
艶やかな香と色で惹きつける

君の泣きそうな
でも嬉しそうな姿を
教会のある丘の上から
ただぼんやり見つめていた

君は桃の節句の主役になれるだろう
気弱な僕は主役は張れない

下段の笛吹きで構わない
世界一の笛吹きになろう

迷惑でないのならば
少し君の隣で吹かせてほしい

その時は微笑みを湛え
耳を澄ましてほしいのだ

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