辛かった。
僕は死ぬとき、星空の下で死にたい。だってきれいだから。キラキラと光っている。僕が住んでいる町では、蛍光灯ちよって、星の光が見えなくなっている。だから、僕は田舎に住んでいる叔父の家が好きだ。
そんなある日、叔父は死んだ。叔父が死んだから、お家は壊されることになった。そして、叔父が死んだから、田舎に行くことがなくなってしまった。僕は辛かった。それが何よりも。
そして今日、僕はロープを持って、叔父の家に来た。壊されている途中だ。業者の人は帰った。ちょうど、屋根が壊されて、星が見えた。そして、ロープを引っ掛けられそうな場所もだ。
ロープを引っ掛けて、首をくくって、僕の夢はかなった。
『星空の下で』より
もう、これ以上のものは永遠に聴けない。
妹は素晴らしい演奏をするピアニストだ。いつも、ピアノに向き合っている。家族よりもピアノだった。だけど、私は別。ピアノと同等の立場。親はいつも私に妹を呼んでこいと言う。なぜなら、妹が11歳の頃。晩ごはんの時間でもリビングに来ない妹を父が連れてこようと部屋に訪れたっけ、引っ掻かれたからだ。だけど、私の場合は素直に従う。だから、親は私を頼る。妹もだ。妹は私に最初に聴かせたいといい、いつも私を自分の部屋に招き入れる。その演奏はどれも素晴らしい。
だからか、妹はテレビでは『天才的な美少女ピアニスト』と呼ばれる。本音を言うと顔は私のほうがいい。しかも、妹は顔を出していない。デタラメだ。そんなある日、妹は刺された。犯人はテレビでの適当なキャッチコピー的な物に惑わされた男だ。男は捕まったあと、「可愛くない」と叫んでいた。妹は刺された箇所が悪くて、ピアノに向き合えなくなった。いや、ピアノには向き合えるが、向き合ったら体ち負荷がかかり、死んでしまう。そうなってしまった。
今、私は妹と一緒にいる。妹はピアノを弾いていた。でも、私はそれでいいと思った。なぜなら、彼女の最期は、ピアノを弾かず、長生きするよりも、ピアノを弾いて、短命で死ぬほうが、ふさわしい。こうするしかないのだ。
最期は彼女は彼女らしく死んだほうがいい。どうせ、今日、母親に毒を飲まされたのだ。
『それでいい』
こうするしかない。
自分には友達がいる。名前は『Y』とする。ソイツはまだ子どもで、自分で自分の内臓をえぐりだした。クレイジーな戸籍上女野郎だ。そんなYは、霊に気に入られている。一回お祓いに行った。自分も付き添いで行った。あまり神社やお寺に自分は行かない。神主さんが自分に話があると言ってきた。
「あの子は手遅れかもしれない。」神主さんが言った「なんの…Yの何が手遅れなのですか?」自分は言った。多分焦っていた。「あの子は霊に好かれすぎている。私でもお祓いできたのは運が良かった。いずれ…いや、近いうち私でも祓えない霊に求婚されるだろう。」神主さんはうつむいている。「されたら、どうなるんです?」「中国や台湾には『冥婚』という死者と生者との婚姻がある。日本にもあるのだか、その霊は強いから、あの子は死ぬだろうね…」と神主さんは言った。自分は色々と考えてしまった。
お祓いが終わったあと、自分はYにこんなことを問いかけた。「死ぬのは怖い?」そしたら、Yは笑っていった。
「死ぬのが怖かったら、生きるのが怖いと思っていない」と。遠回りだが、怖くない。と言っていて、自分は安心した。
自分はいつもYのそばにいた。電柱に隠れているアイツは馬鹿だ。祓われているのだから。来週、Yとは婚姻を結ぼう。誰かに取られるのならば、自分が取るのだ。指輪は1つだけ。自分のはない。だが、それでいい。結んでしまえばこっちのもんだ。
『1つだけ』より
※この話は『見つめられると』『ハッピーエンド』の続きとなっております。前回を見ていない人にはわからないようになってしまいました。大変申し訳ない。
激戦だった。
「いや〜今回はホント無事でよかったやー」と隣にいる友人が言った。ここは日本。昔は憲法で『平和主義』という戦争という行為を捨てると決められていた国。だが、今やオレやこいつのご先祖サマが見たらビックリの戦争中の国だ。友人の腕には包帯が巻かれている。血でびっしょりのだ。こいつはオレを庇って2発撃たれた。確か、相手はアサルトライフル。しっかりヘッドショットをしてやった。
「あんときはナイスヘッドショットだったよ」
「いや、たまたまだ」 「またまた〜遠慮しちまって」
と友人は笑う。こいつの笑い方は変わっている。いつも
「イリヒハハ!!」とか言って笑う。オレはそんな笑い方が変で (友人は気にしていて申し訳ないが)笑ってしまう。そんで友人は「お前っていつもつられて笑うな!ギリヒリハ!!」と笑うのがお決まりのパターンとなった。
今、オレはその友人の上半身を持っている。下半身は無い。飛んでった。死んだ。死んでしまった。オレは笑う。
笑わないと、なにか、大切なものが壊れてしまいそうだから。オレは笑う。変で愛しい笑い方で。
「イリヒハハ!!ギリヒリハ!!」
僕にはおじいちゃんがいる。僕のおじいちゃんはとっても変わった(おじいちゃんは傷つきやすいから申し訳ないけど)
笑い方をする。「イリヒハハ!ギリヒリハ!!」ってね。だけど、学校で戦争について調べることになって、聞いたけど、なんでかわかった。僕は悲しくなった。
『大切なもの』より
今日が4月1日だったらいいのにな。
彼は死んだ。交通事故だったらしい。赤信号なのに、車が突っ込んで死んだ。逮捕はされた。葬式には呼ばれた。彼の両親は「つらいね。」と私より悲しいはずなのに心配してくれた。
私は彼と結婚する予定だった。そのせいか、未だに悲しい。彼を引きずってしまう。友達からも心配してくれた。
そんな感じの毎日を送っていた。
そんなある日、「『こうだったらいいのに』って思ったことある?」と知らない子どもに話しかけられた。知らない子だ。「誰にでもあるよ」と私は言った。「じゃぁさ、教えてよ」と子どもは言った。私は辛かったが一歩進むためにこのことをはなした。「叶えてあげよっか?そのことはエイプリルフールの嘘だったことにしてあげるよ。」とその子は言った。そんなことは科学的にありえない。と思った。だけど、私は「それじゃあお願い」と言った。
すると、目の前には彼がいた。壁に掛かっているカレンダーは彼が死んだ日。私はあんなことになる前に彼を引き止めた。そして…彼が生きた。良かった…だってまだ彼に…
生命保険をかけていないのだから!
『エイプリルフール』より