たろ

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8/24/2025, 11:10:47 AM

見知らぬ街

8/23/2025, 11:13:45 AM


「遠雷」

遠くの空が、チカチカと明滅している。
遅れてなのか、先んじてなのか、コロコロと鳴る遠雷。
まだ、雲間にちらちらと青白い光が点滅しているだけ。
『さぁ、そろそろ参ろうか。いざ、いざ。』
ヘソを隠して待っていろよ、と言わんばかりに音が近づいてくる。
空が翳って、急に宵闇の暗がりの様な雰囲気が漂ってくる。
音もなく近付いてくるのは、雷鳴。

空が光ったら、数を数えよう。
(稲光は見えるだろうか。)
ガラス窓越しに見上げた空は、灰色と藍色を混ぜたようなマーブル模様。
今にも泣き出しそうな空を雷光が照らす。
パラパラと雨粒が落ちてきて、雷鳴が一際大きく所在を知らしめる。
(近づいて来た!)
洋服の上から、両の手でしっかりとヘソを押さえて、明滅する雷雲を見上げ続けた。


雷が大好きな近所のお兄さんは雷の時、玄関の軒下で空を見上げるんだと言っていた。
「雷ってキレイだよね~。ヘソなんか盗られないよぉ。気圧の谷で摩擦が起きるの、それが雷だよ。だから、怖くないってば。」
幼い私に、キレイなものを教えてくれた人。

8/19/2025, 10:08:12 AM

なぜ泣くの?と聴かれたから


「年を負う毎に涙腺が緩んでいく。
情緒の揺らぎ幅が凄まじい。
うん、いい歳だなぁ。」
すぐ泣くオバさん、静かに爆誕しとる。


『カラスは、お山に子供が居るから、なくんだと。親は皆、子を思うて泣くものよな。
子はいつまでも子なのだよ。』
孫の童謡を聴いた祖母がボソボソ言ってた。
ずうっと心配で、目が離せないのに、目を離さなくちゃいけなかったことが自責と後悔の種。その時、状況が許さなかったのも事実だけれど、その状況に甘んじて許してしまった自分の事が心底許せない。
今もってそうだって。



〈帰る術が無いと分かった時、絶望に涙が涸れるまで泣いた。それが引き潮や枯渇のように涙は出ず、代わりにぽっかりと胸の奥に空虚な空洞を抱えることになった。〉
今日も虚ろな瞳が、空を見上げている。



【人並みの生活が、泣けるほど幸せ。】
自分が自分らしく生きられる事の尊さ。
出来ない事も多いけれど、それでも大切な人と一緒に過ごす事が出来るのは、奇跡。

8/10/2025, 11:48:26 AM


やさしさなんて

8/7/2025, 2:46:35 AM


またね


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