9/17/2025, 10:45:35 AM
悲しみに浸ったり落ち込んだりしているとき、
気持ちは前を向いてくれない。
だけど俯いて下を向くことで、
新たな気づきを得られるかもしれない。
ほら、たとえばあなたの靴紐が解けてることとか。
靴紐.
1/8/2024, 11:43:30 AM
哀しみにも色がある。
例えば雨の日の匂い。小学校の帰り道で、その日の嫌なことを思い出しながら傘にあたる雨音に耳を傾けた。
そして夜の静けさ。イルミネーションの光に照らされる自分がいつも通り無表情であるにも関わらず、心の中は遠い昔を思い出す虚しさにあふれていた。
前向きな感情だけに目を向けていたら、知らなかった色がある。どれも虚ろで美しかった。哀しみも、いつかは笑い話になるだろうから。
色とりどり.
12/30/2023, 4:19:20 PM
初夏、あなたの笑顔を垣間見た。
生い茂る緑の中、麦わら帽子を落とさないように木々を通り抜けるあなたが、少しだけ笑っていた。
内心では柄にもなくはしゃいでいたのかもしれない。物珍しそうな顔でそれを見ていると、見られていることに気づいたのか、彼女はきゅっと口をすぼめた。
あまり見つめすぎるのもよくないと思い、自分は再び前を向いて歩き続ける。
まだ実らない純粋な想いを胸に、どこまでも続く蜜柑畑を二人でかき分けていった。
みかん.
12/24/2023, 1:11:43 PM
橙色の明かりが灯る家。
寒さに震えながら自転車を漕いでいると、他所の家からあたたかそうな光が漏れていた。
クリスマスイブの夜。もしかしたら、あの家ではチキンやケーキなどのご馳走が食卓に並んでいるのかもしれない。
あたたかいご飯を食べて、
あたたかい湯船に浸かって、
あたたかいふかふかの布団をかぶって。
そうして明日がやってくるのを、幸せに待つのかもしれない。
イブの夜.
1/9/2023, 10:47:07 AM
君の細めた目が、三日月のように弧を描く。
月明かりに照らされた清らかな笑みも、
音のない夜に沈んでいくようだった。
三日月.