初夏、あなたの笑顔を垣間見た。生い茂る緑の中、麦わら帽子を落とさないように木々を通り抜けるあなたが、少しだけ笑っていた。内心では柄にもなくはしゃいでいたのかもしれない。物珍しそうな顔でそれを見ていると、見られていることに気づいたのか、彼女はきゅっと口をすぼめた。あまり見つめすぎるのもよくないと思い、自分は再び前を向いて歩き続ける。まだ実らない純粋な想いを胸に、どこまでも続く蜜柑畑を二人でかき分けていった。みかん.
12/30/2023, 4:19:20 PM