菜な子

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4/28/2023, 8:37:57 AM

貴方を殺すために私は生きています。
貴方が死ぬのを見ることと、
その死因は私が殺したからであるようにすることが
私の生きる意味です。

理由は分かりませんし覚えていません。

私にとってはどうだっていい事です。貴方が死ねば。

貴方は死なせません。私が殺すので。

生き地獄を体験してもらおうとかそんな事は考えていません。どうでもいいのです。私が殺せるのならば。

刃物に薬漬けに毒に縄に炎に氷に汚い空気の中に。
考え始めると止まりません。胸が高揚するのです。




「生きる意味」

4/25/2023, 1:29:22 PM

目を閉じる。
瞼の裏に浮かぶのは、
こちらを振り向いて笑う彼の顔。
もう一度、彼に会いたい。

彼はあちらで元気にしているかしら。
また、あの星のように輝く笑顔を
皆に振りまいて、愛されているのかしら。


ただもう一度、流れ星のようにやってきて、輝いて、
そして去っていった彼を一目見たいだけ。
流れ星に願いを。ただ1つ。
彼にまた、一目だけでも会わせて下さい。

そんな叶わない願いは、
私の瞳から流れ落ちる星にとけてぽたりと落ちた。



「流れ星に願いを」

4/22/2023, 9:45:02 AM

髪から
顎から
雫を滴らせて
玄関先に立っていた君に
タオルと湯気の立つお茶を渡して
切なくなった。

昨日、明日告白するんだと
弱々しく笑った君が滴らせた雫の中に
熱い涙が混じっているのを、
私は知っている。





「雫」

4/18/2023, 1:20:29 PM

無色の世界に生きる君が
私に与えてくれた淡い色。
自分で見つけるまでは
この色で生きていかせてください。




「無色の世界」

4/17/2023, 11:48:04 AM

残り1枚、
はらりはらりと散っていった桜の花びらに紛れて、
お前が最後の涙を1粒流した事を、
俺は分かっている。

ここで眠る俺のために
毎日舞う花びらに隠れては涙を落とし、
今日、これで最後だと前を向いたお前へ、
キスのひとつも落とせねぇ自分が恨めしいが、
そんなことしちゃ前を向けねぇかと
1つ諦め、
落ちない涙を残り1枚の花びらに紛れて落とした。


「桜散る」

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