菜な子

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髪から
顎から
雫を滴らせて
玄関先に立っていた君に
タオルと湯気の立つお茶を渡して
切なくなった。

昨日、明日告白するんだと
弱々しく笑った君が滴らせた雫の中に
熱い涙が混じっているのを、
私は知っている。





「雫」

4/22/2023, 9:45:02 AM