貴方という大きな波を目の前に
この舟を漕ぐには
まだ私は弱すぎるかな?
結局どう足掻いたって
過去も今も、必死に追いかけてたのは
私の方だったね。
はるか向こうの水平線を
貴方と眺める快晴の夏。
波に乗る貴方を
砂浜に座って見てる私がいて
濡れることも気にせず抱きしめ合いたいなんて、
そんな夢は到底叶わなかったけど。
砂浜で友達とじゃれ合う貴方を
遠くに見てたあの時間は
別に悪いものじゃなかったよ。
時折こちらを見ては笑って
「おいで」なんて甘いことを言って
くしゃっと笑う目尻のシワがなにより大好きだった。
知るほどに遠くなる貴方の存在は
手を伸ばしたところで届くはずもなくて。
悔しさと未だ残る愛おしさが
私の海を作っていく。
言葉にできない感情は
いつでも不安定に揺れる筏みたいで。
嬉しさと悲しさが同時に存在する私の心は
言語化するにはあまりに複雑で
ニュアンス1つ表現するにも
数知れない言葉の海に呑まれてしまう。
言葉の海路に彷徨うこの筏を
方位磁針のままに舵を切って
貴方という島に進んでいく。
どうか貴方が引き上げてはくれないだろうか
きっと私一人では
着陸するのも難しいだろうから。
どうか暖めてはくれないだろうか
この海は
私には冷たすぎてしまうから。
焚き火を囲んで旅路を伝えて
笑い合えるそんな時間を
貴方が用意してくれないだろうか。
そうしたら、この冷えきった心も
鮮やかな青に変わっていくと思えるから。
春爛漫の季節に
出逢い、別れを暗示するのは
季節の始まりと呼ぶ時期に
自らをより成長させる為の神の施策なのだろうか
関わる人が変われば
自ずと自身の内面も変わっていく
価値観の幅が広がると共に
視点の角度や視野の広さも補われていく
昨年の私はどんな人であれただろうか
未来の私はどんな人でいられてるだろうか
変わらないものを愛してしまう私は
季節が移ろう毎に
自身が変わっていることに気付けているだろうか
あの日々の幸せをアルバムに閉じて
いつか見返した時に
懐かしいなと笑える様な自分でありたい
そうなれていれば
あの頃の幸せよりもずっと大きな幸せを
手にしているという証になるでしょう?
誰よりも、ずっと昔から
私は飽きもせず貴方を見てきて
大人になる事の意味を
受け入れ身に付けた貴方を私は
世界で1番かっこいいと思うよ
社会に揉まれ立ち尽くした夜も
涙に溺れ宙を仰いだあの日も
全てに意味があって
全てが今の貴方を作っている
それはとても尊いことであり
貴方が貴方でいることのなによりの証で
それを私はなによりも愛おしくも思う
善意や愛情を与えられるほどに
自分の中で疑いに変わり
それでも愛されたいなんてわがままだと思う
信じられないのは自分を守る為で
別に貴方のせいじゃないよ
言葉の温度感や行動で
相手を全てわかってしまうからこそ
続きが怖くて突き放してしまう
そんな弱い私を
そんな身勝手な私を
どうかこれからも、ずっと
貴方だけが愛してくれますように
僅かな願いを箱舟に乗せて
遠い貴方の元へ届けられた時
私もまた、貴方を純粋に
信じられる気がしているから