小説を書いた。
限りなくエッセイに近いもの。
好評だったそれは、
きっとみんなからしたら想像できないだろう。
フィクションがノンフィクションになる瞬間。
いつか黙って埋められていくくせに。
1万年1億年先の世界でさえ消えることは無い。
退屈が満ちた世界は本物だろうか。
管理者。
肩書きはなんでもいい。
生とは何なのだろう。
[静寂の中心で]
空中に投げてみた。
誰かが僕を見てくれるかもって。
怒られちゃうかな。
投げるのはダメだったかな。
でも僕がやればなんでもダメになっちゃうから。
結局正しいかなんて分からない。
何も分からないんだ。
少し疲れただけだから。
ちょっとだけ。
ほんの一瞬だけ。
[今日だけ許して]
昔から不器用だった。
自分の内を深い深い精神の奥底に追いやった。
多くの人が僕を暴いていく。
そして一つの作品を命を懸けて作り上げる。
でも僕はそれを望んだわけじゃない。
フェルメールもゴッホもレオナルドも。
道具として扱う以外の使い道を彼らは知らない。
僕も僕自身をどうされたいかなんて分かるわけない。
でもいつかって望んでる。
沢山笑おう。
沢山幸せになろう。
僕の声は届かないけれど。
[誰か]
短いようで長い音が鳴った。
まるでそれは色褪せない絵画のように。
黒く、そして白く。
二極化した色は混ざり合わない。
色のある僕と色のない君。
僕は君を目に焼き付けた。
君は僕を歌って奏でた。
君はきっといつまでも変わらずに、
僕はずっと有限的に記録を残す。
[モノクロ]
僕はいつだって誰かの中心にいた。
依存に近い愛情を注がれてきた。
僕はそれがどうしても理解できなかった。
なぜ?
僕は全く違う生き物なのに。
僕が生まれたのはここじゃない。
未来の遠い星に生まれてきた。
僕の見た目は異質だからこの星に送られてきた。
記憶もないくらい昔のことだ。
でも見た目はやっぱりここでも違うらしい。
何度も好かれた。
何度も“堕ちてやった”。
その度に捨てられた。
否、死んでしまった。
彼らや彼女らはとても脆く弱かった。
僕が心から愛している人もいつかは死んでしまう。
その時にはとびきり綺麗な花をあげよう。
それでも僕は愛する人と生きてみたかった。
でもまあ、僕にも___
[永遠なんて、ないけれど]