二面性

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9/27/2025, 11:53:07 AM

彼は偉大だった。

全ての人が彼を崇め畏れ称えた。

彼はそれらを全く相手にしなかった。

どこまでも強く、

どこまでも脆かった。

彼はすぐに消えてしまうほど弱かった。

だが海を行き山を行き彼は見違えるほど別人になった。

もとの弱さなんてなかったように。

彼は弱かったが泣かなかった。

強くなり帰った時。

彼は泣いた。

感情的ではない。

まるで“そうあるべき”と教えるように。

そして空中に霧散した。

彼の匂いが地にこびりつき人々はあの一瞬を焼き付けた。

二度と忘れないように。

教訓を。

[涙の理由]

9/26/2025, 10:23:39 AM

あなたの好きなことはなんですか。

へえ、それはとてもいいですね。

ではあなたの趣味はなんですか。

なるほど、では今度いい所を紹介しますね。

あとは…あなたの嫌いな物はなんですか。

ああ、人でもなんでもいいですよ。

ふむ……なるほど。

最後に。

本当にそれはあなたが思っていることですか。

仮面なんて被らなくてもいいんですよ。

……ふふ、すみません、失礼でしたね。

気を取り直して。

あなたにピッタリの場所が分かりました。

でもあなたは否定するかもしれません。

そんなあなたを説得するのも私の役目。

あなたは私からするととても良い人間でしたよ。

では、そこのカフェで話しましょうか。

飲めないものやアレルギーはありますか。

…なるほど、ありがとうございます。

私は……コーヒーにしましょうか。

隣座りますね。

[コーヒーが冷めないうちに]

9/25/2025, 9:39:25 PM

いつか空を飛ぶんだ。

雲の上には海よりも青い空があるんだって!

その大空を羽ばたいて叫んでやるんだ。

真っ青な空に白と黒の僕。

モノクロがカラーに入るって面白いでしょ?

いっぱい海風の空気を吸って。

太陽にだって行けるんだ。

空の向こうの向こうのそのまた向こう。

そこには息を飲むほどの星があるってさ!

真っ白な雪景色だけじゃないかもしれない。

魚が沢山ある所まで行けるかもしれない。

南の奥の僕たち。

いつか空を飛べるようにってお願いしなきゃね!

[パラレルワールド]

9/24/2025, 8:10:38 PM

橙と紺が混ざる。

秋の早朝午前5時。

雲ひとつない空にグラデーションが撒かれる。

まるで絵の具をこぼしたような色。

いつか空になれたなら。

手を伸ばして呟いた。

地球に生きる自分。

宇宙という名の限りない空。

現象として干渉しない。

一つの意思として生きられたら。

存在さえ曖昧な時間では止める事は出来ない。

[時計の針が重なって]

9/23/2025, 8:32:48 PM

輝く惑星が全て自ら発光しているとは限らない。

発光の源、宇宙の白。

君に触れると君では無くなってしまうから。

それでも君に触れてみたい。

ずっとずっと時間は進み崩壊も近づく。

そんな中、君の横顔だけは何時見ても綺麗だった。

君は君を醜いと泣くけれど。

それが君ってもんで、

好きな奴もいるわけで。

いつか君が燃え尽きたとしても、

僕はその灰すら愛してみたいんだ。

君の思うような温かさじゃないけれど。

もしも“中心”でまた出会えたら。

君の一瞬を僕にさせて欲しい。

[僕と一緒に]

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