祷楓 (いのり かえで)

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12/18/2022, 10:22:17 AM

『冬は一緒に』

年末が近づくごとに、寒さがより身に染みるようになってきた。
寒くなると、暖かいものを求めてしまう。
ストーブだったり、エアコンの暖房だったり、暖炉だったり、囲炉裏の火だったり。
視覚と体感から暖まろうとするなら、まずこれらが上がってくるだろう。
それはあくまで肉体としての暖かさを求めた場合の話。

冬がやってくるのを一緒に迎えたいのは、誰ですかと聞いたなら、あなたは誰と答えるでしょうか?
仲のいい友人ですか?
血の繋がりがある家族ですか?
それとも愛しい誰かですか?
心の暖かさを求めた時に、あなたがどう答えるのか、私はそれを知りたい。

12/17/2022, 10:19:39 AM

『とりとめもない話』

ドライブがてら、とある道の駅へ立ち寄った。
どうしてもお手洗いに行きたくなって、お手洗いに入る。

──ふと、壁に貼ってある張り紙に目がいった。
冒頭にはこう書いてある。
『トイレットペーパーの盗難が相次いでいます』
そうだよなあ、盗難してるやつが多いってニュースにもなるくらいだから管理している人達は大変だろう。
少しでも減るといいのに。
そして、その文面のあとはこう続いていた。
『わざわざ盗難するほどトイレットペーパーが人気だとは知らなかったので、この度、新たに道の駅内で販売することになりました。一個○○円です。よろしければお手洗いに行く前にお買い求めくださいますようお願いいたします 道の駅○○』
──っておい、注意喚起で終わらないでトイレットペーパー販売するんかい!!
と思わずツッコミを入れてしまっていた。

怒るだけではない、注意するだけではない、道の駅の人の発想の転換を見た気がした。
確かにこれなら、少しは盗難防止になるかもしれない。
盗られるくらいなら、販売してしまえ!
……とは普通その思考になかなか行き着かないものだ。
少しでも盗難が減るといいなと、妙に清々しい気持ちで私はお手洗いを後にしたのだった。

(※今日立ち寄った道の駅で実際に似たものを見かけたので、題材に使わせてもらいました)

12/17/2022, 2:12:56 AM

『風邪』

ここ数年、運がいいのか悪いのか、風邪を引くことはなかった。
普段から意識してビタミンを取るようにしていたし、食生活だけでなく睡眠時間も多めに取るように心がけていたからだろう。
それでも時々、風邪もどき的な何かになることはあって、そんな時は素直に風邪薬を飲んで早めにぐっすりと眠るに限る。
翌朝すっきりと目が覚めたら、風邪の症状なんてどこかへ行くのだ。
寝て一晩で治るなど、我ながら子どものように体が若いんだなと思う。

ウイルスによる感染症がまだまだ蔓延する今日この頃、皆々様どうかご自愛くださいませ。

12/15/2022, 11:07:59 AM

『雪を待つ』

※あくまでも実体験に基づく個人的意見です。

これは雪国で育った人間の言い分のひとつとしてここに記録しておく。
この時期は、早く雪が降らないかなと、雪を待つセリフをよく聞くし見かける。

……雪を待つ?
冗談じゃない。
──雪は嫌いだ。

なぜかって?
そんなこと決まっている。
雪の降る量が尋常ではないからだ。
毎年毎年、家がすっぽりと埋まる程の雪が降ってみろ。
雪かきを朝起きてすぐ、通勤前、場合によっては朝の職場の駐車場でも、そして仕事終わりに職場の駐車場で、家に帰宅してまた家の前を雪かき。
──これが雪の降る限り無限に続く日常なのだ。
どれだけ懸命にしても、減らないのだ。
むしろやったらやった分、雪かきをする前の量まで戻ってしまう。
挙句、雪かきをしないと雪の重みで家が潰れてしまう。
しないとしないでやる量が増え、したらしたで無常にも戻される。
これを雪国の者たちは、積雪の量が違えど毎年やっている。
もちろん連日するので筋肉痛とも友人になってしまう。終わらない筋肉痛というのもなかなか辛いもの。
雪が降らなくなったその時初めて、永遠にも似た地獄からやっと解放されるのだ。
雪が降らない地域の者が、一度こんな地獄を経験したら、大抵は二度と経験したくないと言うだろうなと考えるのだが、あなたはどう思うだろうか?

12/14/2022, 10:58:01 AM

『イルミネーション』

もうすぐクリスマスが近づくというこの時期は、街の灯りがきらきらと輝いている。
目の保養として通る者の癒しにもなるイルミネーションは、毎年変えて飾りつける店もあれば、昔から変わらずに決まったイルミネーションを光らせる店もあって、個々の個性が如実に出る。

夜もとっぷりと暮れた街をぶらぶらと歩く私にとって、このイルミネーションを眺めるのは毎年の楽しみのひとつ。
この光だけは、毎年変わらない。
きっとこれから先も、私がおばあちゃんになったとしても、変わらずきらきらと輝いて街の人の心を照らす光になるのだろう。

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