家から五分ほどの場所には、踏切がある。
そこで僕は、君と出会った
艶やかな黒髪に、少し幼さが残った表情、シワひとつない綺麗な学生服を着た少女。
そして、僕が一目惚れした人物だ
その時のぼくは、どうかしてたんだろう
「好きです、付き合ってください!!!」
彼女の前に行き、右手を出し、おじきするいわば告白のポーズをしていた
まぁ見事に「ごめんなさい」って振られたわけだかな
というか声めっちゃ可愛かった
清楚系で鈴の音のように透き通った感じだったな
閑話休題
さて、一目惚れして、失態を晒して振られた男がすることとはなにか?
諦めるか?いやそれは無理な話だ!
ならばどうするか
そんなの決まってる―――
「勝負だよ、マイエンジェル!
僕の知略を尽くし、努力を尽くし、君を必ず振り向かせてみせるからな!!!」
かくして、一目惚れの彼女に振り向いてもらうための馬鹿な男の挑戦が始まった―――
小説投稿コンクールからスマホに届いた「落選」という通知を見て、私はベットに身を投げた。
もう何度目かも数えれないほど見た落選という言葉
この最悪の気分は、いつまでもなれるものではない
こんなにきついなら、もうやめてしまおうかな
そんな逃げの誘惑が私を誘う。
けれど、私は手に握られてるペンダントを見る
そのペンダントは、修学旅行で親友と2人で買ったものであり、ある思いのあるものだった
「夢を叶えよう」
何故そんな話になったかは、もう覚えてない
けれど、今は、連絡が取れなくなった少女との約束を
どうしても守りたい
その思いで、私はここまでやってきた
「また1からやってみるかー!」
そんな喝を入れて私は、机のパソコンに向かう
あの日交わした少女との約束のために―――
さあ行こう何処までも
楽しげに言う君の掛け声とその笑顔に、僕らは前に進んでゆける
また、苦しく辛い旅になるかもしれない
また、誰かを助けることが出来ない旅になるかもしれない
また、誰かの命を背負うのかもしれない
それでも、君がいてくれるなら……
僕らは、まだ前を進めるんだ
俺の夢は、最強のボクサーになることだ!
なんでかって?
かっけーからに決まってんだろう!
カッケーから、自分がそうなりたいから目指すんだろうがよ!
出来やしねぇって?
夢持ちすぎだって?
だから、諦めるべきだって?
はっ!くだらなねぇこと言ってんじゃねぇよ!
まだ、何も始まってねえじゃねぇか
そりゃあ他人と比べりゃあ絶望的かもしれねぇし、才能なんてねぇかも知れねぇし、壁なんてぶち当たりまくりだろうよ!
けどよ、諦めずに、最後の最後まで、みっともなくとも足掻き続けてもんこそが、価値があるんじゃねぇか?
あ?くだらないだって?
言ってくれるじゃねぇか!
じゃあ約束だ!
俺は、夢を目指す!
そしてお前も、夢を目指す!
やり続けた先がくだらないって言えんなら土下座してやるよ!
だから、逃げんじゃねぇぞ!
この俺からも、自分からも、てめぇーが決めた夢からもな!
「木漏れ日みたいに、人の心を照らしたい」ってあいつはキメ顔で言っていた。
俺は、そんなあいつに「バカ言うな」とか「寝言は寝て言え」とか軽口叩いたが、本音は、その在り方が羨ましかった。
あいつが、有名企業に入社して、どんどん昇進して、結婚していってる姿見ると俺も頑張らなきゃって、その時は思う。
けど結局、どこかで諦めて、投げ捨てて、自分可愛さに言い訳ばかり吐くばかり。
あぁ、俺はあいつにみたいになれないんだな。
ずっとこのまま燻ったまま腐れてくんだろうな。
そんな思いが俺を蝕んでいく
誰か、助けてくれ
なにか劇的な変化をくれ
あの頃に戻してくれ
って何度も後悔していく
そんな待ってるだけ、逃げてるだけの俺が
本当に嫌いだ!