夏の雨

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5/24/2023, 10:52:10 AM

死ネタだよ〜。

拝啓、あの頃の不安だった私へ。
『こんにちは。…あの頃の私。
転校したての時は、不安でドキドキして大変だったよね。
でも今は全然平気だから、その不安を乗り越えて頑張って!
あぁ…転校する前はいじめられて鬱状態になってたな。虐めって辛いよね。分かる。
もう少しで不安な事は無くなるから!全てが良くなるから。ね?
  安心して。私が必ず楽にしてあげるから。』

コトン…鉛筆を置く音と自分の鼓動だけが聞こえる。
「………もう不安じゃない。今の私は」
ロープをカーテンに結び、椅子に乗って
自分の首にロープを当てる。


「バイバイ。不安だった私と今の私。」



最期に聞いたのは引っ張ったロープの音だけだった

#あの頃の不安だった私へ

5/21/2023, 10:50:48 AM

「………」ポチャンッ
湖に向かって石を投げる。石はすぐにポチャンと音をたてて湖の奥深くに沈む。
「…はぁーぁ………」
水辺にしゃがんで1つため息をつく。
湖の水を見てみると、透明でこの世の物とは思えないほど綺麗だった。…自分の意見だけど、水って
この世で一番美しいと思う。こんなに澄んだ人や物なんてないし、透明だからなんでもなれる。どんな色にもなれる。
「水っていいな。」
…水にまで嫉妬するなんて馬鹿だな…
「ここに落ちたら、水になれるかな…w」
そんなことある訳ないけど。
よしっと立ち上がって家に帰る。

「いつか湖みたいな透明の水になってみたいな。」



#透明な水
水っていいよね

5/19/2023, 10:27:08 AM

『別れ』というのは突然にやってくる。
愛した彼はもうここには居ない。あるのは彼の写真だけ。

本当に突然だった。
「……それでねっ!」
「っ?!危ない!」
ドンッと後ろから強く背中を押された。あまりの強さによろけて両手をつく。
「いった………ぇ?」
後ろを振り向くと………血塗れになった彼の姿があった。
「ね、ねぇ……返事してよ………うそでしょ?だから……返事、して、…おねがい……」
「…ぶじ、、で、よかっ、た………」
「やめてよ…!そんな、もうすぐ死ぬみたいに…」
「………」
ぼやける視界の中、うっすら見えたのは彼の満面の笑みだった。

「……」
彼は、笑顔で息をひきとった。幸せそうに。安心したように。
「こんなにすぐに別れることになるなんて…」
もう少し笑い合っていたかったな。
葬儀を終えて、家のドアを開ける。
『あっお帰り。』
そういっていた彼は居ない。自然と頬を涙が伝う。
「…ただいま。」
誰もいないリビングに1人ぽつりと呟く。

突然の別れは辛い、それは確かだ。でもほとんどの人が別れを経験するだろう。…だから気にしていたらだめだ。
「…気にしないなんてしばらくは出来ないけどね」

#突然の別れ

5/17/2023, 10:50:10 AM

〜微グロ注意?〜
鐘のうつ音が微かに聞こえる。
「よしっ…と」
ベッドから起きて素早く紺のパーカーに着替える。
さぁ、仕事の始まりだ。

俺の仕事は何でも屋。真夜中に始まって朝の4時半に終わる。メンバーは俺一人だ。ちなみに手紙でも対面でもよし。
「えーっと、今日の依頼は……」
○月○○日に、この男を抹消して下さい。____
「ふーん……なるほどね。」
依頼人から貰った手紙を読む。どうやらこの女性はこの男に騙されて多額の借金を背負っているらしい。だから男を殺し、その男の金を奪って女性に届けるみたいだ。
金は結構くれるらしい。
「…〇〇日って明日か。それならもう準備を始めますか。」
俺は準備に取り掛かる事にした。


カチッカチッと秒針を打つ音が聞こえる。その秒針がカチッと真夜中をさした。
「お前は誰っ…あ゛ぁっ……」
「すまない。これも生きるためなんだ。」
男の心臓を刺すと、どろどろと血が溢れ出てくる。     
 …生きるため。だからっ……
「っ……行くか。」
男の家に入る。玄関には写真が飾ってある。
「………!…そういうことか。」
俺には関係ない。いいんだ。
俺は男の財布やクレジットカードなどを盗み、死体処理をして真っ暗闇の夜に入っていった。


「おぉ…結構貰ったな……」
これでしばらくは持つだろう。
……あの男は、今頃誰にも見つけられずに死んだのだろうか…。
『あ゛ぁっ……』
「っっ……」
あの光景がフラッシュバックする。血に塗れた死体、生臭い匂い、赤黒く染まったナイフ___
「……気持ち悪……」
いつもの様に、トイレに駆け込む。



俺は夜が好きだ。特に真夜中。
俺の事を隠してくれるから。俺の罪を認めてくれる気がするから。
#真夜中
言うてグロくないかもしれん。
私は真夜中嫌いです!なんか幽霊が出そうで怖い()

5/16/2023, 11:05:05 AM

僕は愛があれば何でも出来ると思う。でも、それ以前に“愛”というものがなくちゃ意味がない。僕にはまず愛が必要だ。

今日も僕は愛を探す。

「……疲れてきた…」
旅に出始めて数日。夜も寝ないせいでそろそろ限界が出てきた。
「…………」
あ、やっぱ…もう……無理……か、も………
慌てて携帯を出したが、力尽きて視界が暗転した。

「…あれ?なんか人倒れてんだけど!」
「ほんとですね。」
「蒼汰?少しは驚こうな?」
「………」
「あっちょっ…白!」
「……大丈夫だ。生きている。」
「よ、よかった…」
「じゃあ雪那先輩はその子持って下さい」
「え?」
「先輩が一番力持ちなんで」
「分かった…」

「…………………ん…」
うっすらと目を開けると、電気が見える。段々と
ベッドの心地よい感触がくる。
「……ここ、は…?」
「あっ起きたか?」
声がして、起きると緑色の目をした男が居た。
「誰?」
「俺?俺は雪那!よろしく!」
「は、はぁ…?よろしく」
ガチャッ
「せんぱ〜………あ。」
扉が開いたと思うと、青い目をした男と白い目をした男がきた。
「俺は蒼汰。よろしく。」
「あ、…よろ、しく。」
「………俺の名前はないが、白って呼ばれてる。………よろしく」
「よろしく。」
名前無いのか…何かありそうだな。
「で、君の名前は?」
「…ごめん。俺の名前は秘密なんだ。」
「えっ…そうか…じゃあさ、突然だけど仲間になってくれない?」
仲間?!
「突然過ぎですよ…」
「で、どうする?」
蒼汰の言葉を無視して雪那が言う。僕は…
「…やめとく。」
「なんで?」
「僕には、探してる物があるんだ。その答えが見つかったらにするよ。電話番号教えとくから。」
「そっか…なら、いつか会おうな。」
「うん。」

いつか、か……


#愛があれば何でも出来る?

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