バカみたい(オリジナル)
恋をしていた。
長く友達をしていた彼に。
いつからか。
彼の一番は私でありたい。
彼を一番楽しませるのは私でありたい。
なんだか、そういう気持ちが沸々と湧き上がってきて。
距離を近くして、頑張って色々誘ったりして。
私にしては頑張った。
何やかや一緒に出掛けてくれて。
ドキドキして。
けれど。
彼には別に気になる女子がいた。
そうか、私は友達枠から出られないのか。
私ばかり一喜一憂して。
バカみたい。
彼が彼女と両想いになった日。
私は泣きに泣いた。
私が彼の一番でなかった事は悲しくて悔しいけれど、あなたが幸せである事が私の願い。
幸せになれよ、このやろう。
世界の祝福よ、彼に降り注げ。
大好きな君に、幸あれ。
二人ぼっち(914.6)
二人ぼっち。
良い言葉だ。
一人ぼっちは寂しいし可哀想だけれど、
二人ぼっちは二人いる。
互いが互いの絶対で、他にいない。
それが良い。
二人ぼっちは寂しい表現だけれど、
だからこその閉じた世界の中での唯一無二、
絶対を感じられて良い。
旧KinKi Kids、現DOMOTOにハマったのは、二人をそのように表現しているファンがいたからだ。
誰しもが誰かの一番になりたくて、
でも、お互いが唯一無二の関係なんて奇跡的で。
その関係に永遠の約束なんてなくて。
でも、ちょっと永遠を信じてみたくなる。
祈りのように。
そんなファン心理(妄想)。
夢が醒める前に(オリジナル)
人間、誰しも夢に見ると思う。
殺したいほど憎い人。
それが死ぬ夢。
殺す夢。
現実で殺したら人殺しになって刑務所行きだ。
下手をすれば無期懲役。
けれど、殺しが2人じゃなければ死刑にはならないだろう、なんて計算も働く。
私の場合、夫だった。
いわゆるDV夫。
毎日逃げたいのに逃げられない。
死ねと思うのに死んでくれない。
私が死にそうになるけれど、死なない。
今日も暴力を振るわれた。
気に入らない事があったようで、やめてと訴えても暴言と暴力が止まらなかった。
私は気を失っているのだと思う。
隣で、夫が幸せそうにすっきりした顔をして寝ていた。
やたら無防備で、愛おしくて憎らしい。
夢だ。
これは夢だ。
昔の、優しかった彼の夢だ。
私は身体を起こし、手近に落ちていた酒の瓶を掴んだ。
振り上げて、力一杯振り下ろす。
ガラスの割れる音と、肉がひしゃげる音がした。
「この!この!」
私は日頃の恨みを酒瓶にこめて、夫の頭に振り下ろし続けた。
これは夢だ。
せめて夢でくらい、反撃しても良いよね。
振り下ろすたびに、澱のように溜まっていたドロドロしたモヤが晴れていく。
私は喜びに胸を震わせた。
ああ、夢よ醒めないで。
あの日常には二度と戻りたくないんだ。
気がつくと、現実の夫は頭を割られて死んでいた。
私が殺していた。
あれ?これ、夢だったのでは?
私は混乱して血だらけの瓶を床に置いた。
ゴトリと音がした。
夢から醒めた瞬間だった。
胸が高鳴る(オリジナル)
「吊り橋効果ってあるやん」
「あるね」
「今、それやねん」
「それはドキドキしてるってこと?」
「せや」
「吊り橋にいないのに?」
「うん」
「怖いの?」
「いや。何でドキドキしてんのかわからんねん」
「不健康な不整脈なのでは?」
「20代でそんなんあるんかいな」
「知らないけど。じゃあ、緊張してる?」
「何に?」
「知らんがな。じゃあ、恋してる?」
「誰に?」
「ここには私とあんたしかいないじゃん。てか、吊り橋効果って吊り橋の危うさへのドキドキが恋のドキドキじゃないかと勘違いするってやつじゃんか」
「そうね」
「とりあえず私にドキドキしてるのは確定だな?」
「……そうなる、か。うむ。確かに」
「吊り橋効果から始まる勘違いの恋でもしてみる?」
「え〜嫌や」
「病院行け」
不条理(914.6)
転売ヤー死すべし。
被害者ビジネス、テイカー、詐欺師、詐欺に加担した人、性犯罪者なども、罪が軽すぎる。
真面目に生きる人々が損をする世界は不条理だ。
ホワイトカラーの職種の方が給料が良くなりがちなのも納得がいかない。
お金を右から左に転がしているだけ、他人にアドバイスしているだけで、自分が最後まで責任持って汗水流して働くわけではない事も多い。
ずるくないですか。(私もホワイトカラーだが)
良い物を作ると壊れにくくて買い替えてもらえず、収入が減って倒産、みたいな話を聞くと、そりゃそうなるかと理解しながらも、不条理だなと思う。
お金を稼ぐって、綺麗事だけではない。
正しい人が正しく報われる世であって欲しいなぁ。