今までで一番親しみの無いお題だ(笑)。
ごめんなさい、LINEやってないんですー。
END
「1件のLINE」
「ある朝グレゴール・ザムザが目を覚ますと·····」
フランツ・カフカの『変身』。
あまりにも有名なタイトルと作者と書き出しだけれど、実は読んだことはない。
難解だという。
世の中にはそういう小説が数え切れないほどある。
それはまるで、子供の頃から近所に住んでいる、名前だけは知ってる偏屈なおじいさんみたいな感じだ。
そういうおじいさんが話してみると意外と気さくだったりするみたいに、読んでないけど読んだ気になっているこうした小説達は、読んでみたら意外とハマったりするのかもしれない。
そしてそういう小説だからこそ、忘れられることなく現代まで残っているのかもしれない。
読んでみて、「意味わかんない」となったとしてもそれはそれで読書体験としてはアリなんだろう。
世の中に溢れる小説を、私はあとどれだけ読み尽くせるだろう?
END
「目が覚めると」
私の当たり前。
推しは業界30年のベテランだけど普通に主役張れると思っている。
私の当たり前。
気になった本は絶版だろうが品切れだろうがリストに入れなきゃ気が済まない。
私の当たり前。
職場は仕事をする場所。そこで一緒になる人は上司で、同僚で、先輩で、後輩。決して友達ではない。
私の当たり前は多分、誰かにとっては当たり前じゃない変な事。
END
「私の当たり前」
ここから見ると、街の境界がはっきり分かる。
色とりどりの光が集まり、街の輪郭をくっきりなぞっているからだ。酒場のネオン、信号機、受験勉強中の学生の部屋、工事現場の警告灯、走り抜ける無数の車·····。一つ一つの灯りは小さくても、これだけの数が集まればそれは街全体を浮かび上がらせる。
この街のランドマークと言われるタワーのてっぺん。
その壁にもたれる男が一人。
「不夜城、とはよく言ったものだ」
その視線をほんの少し動かせば、途端に明かりは途切れて真っ暗な闇が広がる。
その闇の中にも命は生きているのだろう。
街の形をした光から溶け落ちるようにして出てきた光が、細く長く伸びながら闇の中を流れていく。
あの光の主が向かう先には、きっと大切な者がいるのだろう。煌びやかで騒々しい街と、真っ暗で静かな闇。
「どちらが心地いいんだろう?」
END
「街の明かり」
七月七日に毎年思うこと。
一、織姫と彦星は最初から仕事をサボらなければ引き離されることも無かったのでは?
二、織姫と彦星の伝説と笹に短冊つけて願い事をするのには何の関係が?
毎年ネットか何かで調べて、「ふーん」ってなって、また来年忘れてるんだよな。
あとはショッピングモールとかにある短冊で、毎回変わった願い事を見つけるのが恒例になってる(笑)。
でも、今年はあんまり見なかったな。
END
「七夕」