独りよがりな愛を叫ぶより、相手の幸せを願える人間になりたい。
叫んだところで愛の行き場は自分の中にしか無いのだから。
愛してるよと囁いて、私もだよと静かに返せる関係が、多分一番優しい距離なのだと思う。
愛には色々な意味があるから。
END
「愛を叫ぶ。」
ネットで検索してみたら、モンシロチョウの翅にブラックライトを当てるとオスは黒く、メスは白く見えると書いてあった。
これに限らず、動物の生態って凄いと思う。
人間には見えない色が見えていたり、聞こえない音が聞こえていたり、一点特化した機能や、人間の知識や技術ではまだまだ解明出来ていない生態がたくさん隠されているのだろう。
そういう話を知るたびに、「何が進化の頂点か」なんて思ってしまう。人間は動物や植物の生態に学ぶところがまだまだたくさんある。
END
「モンシロチョウ」
忘れられるわけがないんだ。
私からあのひとを無くしたら、私が私で無くなってしまう。あのひとがいたから、今の私がいるんだ。
あぁ、今だけじゃない。
あのひとに出会ったあの日、あの瞬間から私の物語は始まったんだ。
だから·····あのひとを忘れてしまったら、それはもう私じゃないんだよ。
「君もそうだろう?」
彼の低い声が少し哀しく響いたのは、その感覚を私自身が覚えているからなのでしょう。
彼も私も、叶わぬ恋に身を焦がし、眠れぬ夜を幾度も過ごしてきたのです。
「そうですね」
短く答えてグラスを掲げた私に、彼がグラスを合わせます。キン、と高く鳴ったグラスの音は、私達二人を慰めているかのようでした。
END
「忘れられない いつまでも」
一年後もこうやって、このアプリでつらつらと何か書けていたらいいなぁ。
それは多分、一年後も今と同じに何とか無事に生きているという証拠だと思うから。
END
「一年後」
過去を振り返って、思えばあれが初恋だったと分かるものなのだろうか?
正直私には分からない。
胸がドキドキ高鳴るとか、目が合うだけで嬉しくなるとか、全てが輝いて見えるとか、ビビッと来たとか、漫画や小説で見たような感覚がまるで記憶に無い。
幼なじみとか同級生とか先輩とか後輩とか上司とか同僚とか同好の士とか、いい人だなと思う人や、安心できる人はいた。でもそれは恋ではないと思う。
分からない。
恋。恋。恋。
知らないまま死んだとしても、多分一向に困らない。
だけど世界はそれが至上の幸福のように恋物語に溢れてる。
物語として受容する事に抵抗は無いけれど·····私は多分、部外者だ。
END
「初恋の日」