過去を振り返って、思えばあれが初恋だったと分かるものなのだろうか?
正直私には分からない。
胸がドキドキ高鳴るとか、目が合うだけで嬉しくなるとか、全てが輝いて見えるとか、ビビッと来たとか、漫画や小説で見たような感覚がまるで記憶に無い。
幼なじみとか同級生とか先輩とか後輩とか上司とか同僚とか同好の士とか、いい人だなと思う人や、安心できる人はいた。でもそれは恋ではないと思う。
分からない。
恋。恋。恋。
知らないまま死んだとしても、多分一向に困らない。
だけど世界はそれが至上の幸福のように恋物語に溢れてる。
物語として受容する事に抵抗は無いけれど·····私は多分、部外者だ。
END
「初恋の日」
5/7/2024, 1:39:39 PM