世界に一つだけ
君は どんなに 形を 変えても
私は どんなに 醜く なっても
世界に 一つだけ
あなたの 私の
心に ひだまりを 与えてくれる
いつからか 暗くて 悲しい 世界は
苦手と なって
私は 凍りつく マイナス193度の 太陽よりも
人びとの 生活を 照らしている
それでいて 人びとが 正気を 宿す
陽の光を ずっと 待ち焦がれた
これは 何千年も 前からの 宿命が
いや 世界が 凍りつく 前に 残した
鍵の 掛かった 人類が 何度も
知ることの なかった 世界の 扉を 開ける
プロセスの ような ものだったに 違いない
やがて この世から 朽ちて 魂だけと なったとき
日差しが どこから 指していて
夜の 凍える 世界では 息の根を 絶やさずに
明るい 日差しの 指してる 時間に
この魂が 消えていく ことを 祈って やまない
世界に 一つだけ かがやく
あなたが 太陽に 見える 世界は 私は 決して
斜陽に なりかけても 陽の光を 忘れないで いよう
向かい合わせ
君と 私。
違うもの 同士。
天使と 悪魔。
天と 地。
水と 空気。
太陽と 月。
それでも どこかで 共鳴する。
パルスの ような、
この先 どこまで 続く 関係か。
私は 姿を もうすぐ
消して しまいそうな、
この都会の しきたり というもの さえ
しらずに 息を していた。
そして 煙の ように 立ち込めた
淡くて 幼い 炎を 消し去る
運命を ただ 怪訝そうに
語気を 荒げて そこから 逃れる ように
狼狽えの ような 人生に
かき消された 予定の ような ものさえ 捨て去った。
それでも あなたは 私に
少しだけ 微かな 春の 日差しの ような
清らかな 笑顔を 浮かべて くれる。
私は 相変わらず 空気の ように
どこか 地上を 這いずるような
気怠さ という ような
倦怠感には 慣れている。
しかし、余生が あと 僅かか。
それでも 遠くで 光る 僥倖を 私は
どこかで 儚くも 試練の 多い
人々の 春を 待ちながら
その空を 仰ぐ 姿が
太陽が まだかと 待ち焦がれる
旅人の ような 心持ちの ように 思えてくる。
あなたは 風の ように
私の 前を 通り過ぎる。
私は 捲られて いない ページを
読み忘れた。
まだ 時間が あるかは しれないが
あと僅かの 命を 灯して
明かりの 下の 顛末を
追いながら。
君といた あの季節を 思い出す だろう。
向かい合わせに 過ごして
そして 非なる 者同士だった 二人が。
さよならを言う前に
さよならを言う前に
あなたの 名前 知っておきたい。
この季節に よく似合う
ひまわりの ような あなたは
なんという 名前だったのか?
あなたは 嵐の ような
毎日に 花を 咲かせて
気さくな 笑いを 浮かべて
そっと 優しく
私の 忘れかけた 本能を
呼び覚ます
少年の 頃に 捨ててしまった
小さな 欠片の ような 夢を
そっと 大事に 拾い 集めて
僕が 忘れた 日々に 置き去りにした
あのとき 僕が
捨ててしまった 優しさを 思い出す
あなたは 私の 心の 切れ間から
覗いた 太陽で
私の 影を 照らして くれる
私は 今日まで あなたを 待ち続けた 旅人
いい日が 来るように
頭上に 照らす 幸運が 差し込む
太陽を まち続けて ずっと
十字を 切って 太陽を 待った
そして ダンデライオンが
地上に 綿毛を 飛ばして
いつかは 大地を 蹴って
旅立つ 旅人を 迎える ように
空へと 花の 種を 飛ばして
私の ような これから 先が
まだ見えない 海原へ 旅立つ 者へ
勇気を 与える その花は
綺麗な 黄色の 花を
太陽に まっすぐ 向かって 咲いている
空模様
空模様。
晴れていて 後 雨
少しだけ 爽やかだ
しかし うかない
君が どこかへ 出かけるという
少しだけ 心配だ
午後から 雨らしいよ。
少しだけ これからが 不安になる
傘を 持っていても
服が 濡れてしまいそうで、
私は からりと 晴れた
空で なければ
私の 心は 少しだけ
暗雲が たちめてしまう
それでも 君が そばに いてくれると
空が こんなに 晴れて
そんな日々が 続くから
心の 中は 湿度を なくした
晴天と なっている
あれから 何年 雨も 降ったし
晴れ空も 覗いた だろう
君の 声がする
遠くの 方から 湿度を 帯びずに
そこに 少しだけ 優しい 子犬の声が
私の 心に 張り詰めた 雲を 晴らしていくような
長く 続いた 心ぐもりを さらっていく
4月の 風の ような
雲を 吹き飛ばす そして 少しだけ
心のなかに 透明な 雲のない 景色が 広がっていく
それでも 雨が 降るという。
少しだけ 君の ことが 心配だ。
一緒に 車で 出かけよう。
雨の 中でも 先が 見える ように
終点
終りなき 旅の 途中
ふとした ときに 見上げた
あの 空が 素敵で
どうしたのさ?
虚しさは 忘れて ご覧よ
優しい 風に 体を 預けて
溢れる 涙を そっと 拭いて 見よう
やがては 僕ら 大人に なって
旅も 終わる ときが 来るけど
君と 会えた あの季節の 空は いつでも
心の なかで 思い 出すだろ
そっと 終点の 駅へと 向かう
列車の ドアが 閉じれば
君と いた あの夏の 海岸線も
忘れて しまうけど
だけどさ 何度も
君と 話した 夢を まだ 見るよ
いつかは 夢が 叶うとき
再び 会えるよね
今度は きっと 味方 だから
空は ずっと 晴れていて 綺麗 だから
込み上げてくる 街を 背に
君を 遠くに 見上げる
何度だって 話した 僕らしく 生きる
叶わない ことばかりでも
息を 吸い込めば すぐ そばで
まだ 呼吸が 聞こえてくるよ
きっと あれは 幻 なんか じゃない