透明な涙
君を 忘れない
遠く 空が 泣いて しまい そうでも
僕は 君を 知って 初めて
ときめき 覚えた あの日
透明な 涙 キラキラ 光って
僕の 忘れてた 心に 降ってくるよ
あれは 君が 僕の 掌
輝く コイン 星空に 拡げて
流星の 粒子の ように
走っていく 感情
透明の 涙が 少し 溢れた
遠い 空の 想い出 何処かに 光って 消える
あれは 君が まだ いた 夏の 夕暮れ
君と 永遠を 語って きらり 光った
夕暮れの 中に こぼれる 流星
君の 声が 心の どこかで
キュンと なった ハートの 向こう
真夏に 光る 花火の ように 流れる
キラリと 光る 涙の ような 星が
天国の 約束の ドアが 開いて
いつか また ここで 星を 観ようよ
未来への鍵
どことなく 中空に ある光
温かい その 光
未来への 鍵となる
印の ような
羽の ない 私に 空を
羽の ない 私の 腕が
影が できた 地面に 映る
その 両手を ばたつかせ
私に 振り向き 空を みあげる
春先の 太陽に 映る
君が いた 庭先に
君の 跳ね回る 時間が
私が ここで 何かを
見つけた 時の 鍵となる
ほしのかけら
星のかけら
途方もなく 遠い世界から
キラキラ 光る 流砂の ように
忘れた はずの 君との 約束や
君との 夜空を 見た時の 驚きや 笑顔
幾千の 歴史を 星は
我々が 生まれる前の
光源氏や 古都の 様々な 移り世を
或いは 遠い 中国の 皇帝が 見初めた 姫君が
流れる 星の かけらと
その 幾ばくの 歴史を 掛けた 言の葉に
ロマンを 乗せて 星の かけらが
君の 生まれた 街の 山々に 存在している
君は ずっと 昔の 人々が 残した
逸話の ような 伝説を
笑いながら 話しては 銀河を 詠んでいる
君と 幾千の 物語を 刻んだ
星の かけらが キラキラと 輝く その話を
そおっと 夜が更けるまで 話し込む
まだ 世界が 続くまで
セーター
セーターに くるまる 夢を見る
真昼の 南向きの 部屋の
どことなく 冬の 匂いが 立ち込める
あの 明るい 午後は
私を もう 迎えては くれない
なくした ものが
そこに わだかまる こともなく 消えた
あの 明るい 声が 聞こえない
私を 待っていて くれるかの ような
私を どこかで 見守る 太陽の 日差しの ような
あの 明るい 声は 聞こえない
私が 遠い 昔から 探した あの 声は
南向きの 部屋に 再び あの 優しい 声は
もう 聞こえない
そこに こだました あの 優しい 犬の 声も
昔に 聞こえた あの 声は
聞こえない
子犬の ように ブランケットに くるまって
長いとき 冬の 匂いが 染み込んだ
君の 置き忘れの セーターを
ハンガーに 掛けて 南向きの 部屋の
太陽に くるまって 懐かしい 景色を
冬の 匂いと 南向きの 部屋の 太陽に
あの時の 声を 思い出し ため息 ついた
邂逅した 天使
羽の ような 柔らかさ
なくした 翼を どこかで 私は 探していた
あなたは 忘れていた 心を
優しい 羽の ような 日差しの 午後に
忘れていた どこか 遠くの 彼方から
飛来 してきた
セーターに くるまった 私は
しずかな 風の ような
君の 指先に そっと 触れている
まるで 長い 年月 解けることない
氷の 山が 溶けたかの ような
明るい 日差しに 歌い出す
鳥たちが 南へ 向かい
飛び立つ ような
長い 眠りから さめたような
また 深い 吐息に 包まれた ような
光の 中の 邂逅に 目を覚ます
忘れていた あの時が 心に 去来して
あなたが ここに来た
本当の 意味を 探してる
日差しに 微睡み 頬杖を つきながら
世界に一つだけ
君は どんなに 形を 変えても
私は どんなに 醜く なっても
世界に 一つだけ
あなたの 私の
心に ひだまりを 与えてくれる
いつからか 暗くて 悲しい 世界は
苦手と なって
私は 凍りつく マイナス193度の 太陽よりも
人びとの 生活を 照らしている
それでいて 人びとが 正気を 宿す
陽の光を ずっと 待ち焦がれた
これは 何千年も 前からの 宿命が
いや 世界が 凍りつく 前に 残した
鍵の 掛かった 人類が 何度も
知ることの なかった 世界の 扉を 開ける
プロセスの ような ものだったに 違いない
やがて この世から 朽ちて 魂だけと なったとき
日差しが どこから 指していて
夜の 凍える 世界では 息の根を 絶やさずに
明るい 日差しの 指してる 時間に
この魂が 消えていく ことを 祈って やまない
世界に 一つだけ かがやく
あなたが 太陽に 見える 世界は 私は 決して
斜陽に なりかけても 陽の光を 忘れないで いよう