冬至 乃明

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2/7/2024, 11:09:12 AM

なんにも考えられない
泥の日は私につきまとう
女は私についてくる

泥は私の頭を一杯にする
口からそれを吐き出す
バスに流れる 泥

泥は喉を苦しめ
泥は目を潰す
泥は心を塗りたくる

バーコードをタッチして
きえまーす きえます きえます 
りがとうございます

客は真っ白な夜に逃げていく
心はきえてしまった
私はことばの限界を覚えた

2/6/2024, 10:29:06 AM

時計の針は恐ろしい
祖母の枕元に緑色のデジタル時計が置いてある  
陰鬱な日曜の灰色の午後
私はそれをいじっている
平べったい秒針は

かさっかさっ

ああ動いている

頭のボタンを押すとオレンジのライトが
八時の方角から発射される
ぼんやりと夜の暗闇を想起させ

ああ平べったい秒針は
まだ動いて止まない

かさっかさっ

2/5/2024, 1:15:49 PM

私が本気で戦えば
宇宙の中に溶け込み
真理こそ征服できる

手足は驚くべきスピードで
空を切り裂き
身体は熱で湧き上がる

頭は煮えたぎる意志で
貫かれ
急激に冷却されて
入り込む余地なし

心臓は
馬のように早く鳴り響き
汗は
絶え間なく頬を伝う

ああ
溢れるこの気持ち
真実な私のこの気持ち

身体を突き動かして
宇宙の定理となれ

2/4/2024, 11:02:24 AM

傷ついた人に
会いにいくさ 

傷心を癒やすのは
愛以外になにかあるかい

僕は異星の人
僕は使命を尽くし
君がまた傷つく前に
姿を消そう

もう
さよなら
これは
さよならのKiss

2/3/2024, 10:25:12 AM

1000年たったら
私はいない
公園でこっちをみて
笑っているあいつらも
バス停でお喋りしてるおばさんたちも
通りを走っている車も
風に揺れる椿も
私の握っているカバンも
みんな、塵になる
みんな、空に溶けていく
地上に影をおとして、 
星のカケラになるようだ

1000年先に生きるものたちが
こんなふうにここに、いたものたちの
こんなふうに輝いていたものたちの
一瞬を
星のまばたきとして夢にとかすこと
太陽の熱さとして微笑みにかさねること
そう、ゆるしてほしい

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