冬至 乃明

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1000年たったら
私はいない
公園でこっちをみて
笑っているあいつらも
バス停でお喋りしてるおばさんたちも
通りを走っている車も
風に揺れる椿も
私の握っているカバンも
みんな、塵になる
みんな、空に溶けていく
地上に影をおとして、 
星のカケラになるようだ

1000年先に生きるものたちが
こんなふうにここに、いたものたちの
こんなふうに輝いていたものたちの
一瞬を
星のまばたきとして夢にとかすこと
太陽の熱さとして微笑みにかさねること
そう、ゆるしてほしい

2/3/2024, 10:25:12 AM