突然ですが恋人ができました!
笑顔が素敵な美人で優しい女性です。
ある日彼女からこんなお願いをされました。
☺️「私の一族に会ってほしいな」
😧「一族?」
いきなり親戚の方々に紹介されるとは、
とても緊張しています。
彼女の故郷に着くと、
みなさん温かく出迎えてくれました。
- ̗̀ ようこそ ̖́-
( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ )
おめでとう( ͡ ͜ ͡ )
よかったね~( ͡ ͜ ͡ )
宴じゃ( ͡ ͜ ͡ )
☺️「みんなありがとう」
豪華で美味しい食事やお酒まで用意されて、
僕は身も心も酔いしれていました。
さて、そろそろ…( ͡ ͜ ͡ )
頃合いじゃ( ͡ ͜ ͡ )
儀式を始めるかの( ͡ ͜ ͡ )
😧「儀式?」
( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ )
( ͡ ͜ ͡ ) ?!😨🥰 💕︎ ( ͡ ͜ ͡ )
( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ ) ( ͡ ͜ ͡ )
いつの間にか一族のみんなに囲まれていました。
仲間が増えるね( ͡ ͜ ͡ )
めでたいね〜( ͡ ͜ ͡ )
宴じゃ( ͡ ͜ ͡ )
彼女にお面を渡されます。
それは笑顔のお面でした。
😨「これって大丈夫な奴だよね?」
🤭「うふふ」
お面を付けると、
僕の顔は( ͡ ͜ ͡ ) になっていました。
お題「スマイル」
どこにも書けないこと
それは奴の名前
奴のことを考えてはいけない
強く意識するほど奴の存在感は増す
人が多いところは特に危険だ
人混みの中に奴は紛れている
会話をしていても相手の瞳の中に奴がいるから
他人と目もあわせられない
医者からは一過性のものだと言われてたが
奴が現れてからもう随分と経つ
どこにもいないとあなたは言うけれど
今あなたと話している最中も奴は隣にいる
どこにいても奴は存在する
見えない追跡者からずっと追われ続けているようだ
奴が見えるようになると
普通の生活には戻れなくなる
奴から解放されるためには
永遠の眠りしかないのだろうか
みんなもどうか気をつけてほしい
お題「どこにも書けないこと」
物心ついたときから『心のコップ』が見えた。
形も大きさも深さも人によってばらばらだ。
部長のコップを見るとグツグツと
赤い液体が煮えたぎっていた、
部長は機嫌が悪いと、物を投げたり
皆の前で怒鳴りつけたりする。
今日は自分の番だ。
「部長、今朝から機嫌悪いよね」
心配そうに声をかけてきてくれたのはBさん。
いつも周りを気にかけてくれる人だ 。
Bさんのコップを見れば、
ふちすれすれまで液体が溜まっている。
翌日からBさんは職場に来なくなった。
この職場は"いい人"からいなくなる。
残っているのは相当タフな人か変わり者だけ
自分もその変わり者の一人だ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「大丈夫?」
目が覚めると心配そうにこちらを覗くCさんがいた。
ズキズキする頭をおさえながら先程の事を思い出す。
飲み会で部長に一気飲みを強要されて、
酒を煽った自分はそのまま意識を失ったらしい。
介抱してくれたCさんに謝罪とお礼を述べると、
気にした様子もなくニコニコとしていた。
自分はこの人が苦手だ。
わかりやすい部長の方がマシだと思えるくらい。
人懐こくて表情豊かで人気者のCさん。
そのコップの中身はいつも空っぽだ。
赤ん坊に犬や猫、鳥や魚にだって
多少なりとも感情の液体が入ってるのに、
この人の中にはそれがない 。
こちらに伸びてくる手を反射的に振り払ってしまう。
見上げるとCさんは笑っていた。
空っぽだったCさんのコップの底に
液体が溜まり、ついには溢れ出した。
お題「溢れる気持ち」
夜の公園で私は一人ブランコを漕いでいた。
錆び付いたブランコがキーキーと音をたてる。
なんでこんな場所にいるんだろう。
あ、思い出した。
友だちにゴロゴロコミックを貸してもらうんだった。
まだかな…ずっと待っている気がする。
ぼーっとしていると、
知らない大人がこちらへ近づいてきた。
その姿にびくっと体がこわばった。
なんでこんなに怯えているんだろう。
その人は私にこう言った。
「もうここにいなくていいんだよ。
あるべきところへおかえり」
…ああ、そうだった。
わたしは大切なことを忘れていた。
それから誰もいない夜の公園で
ブランコがひとりでに動くことはなくなった。
お題「ブランコ」
旅先で行方不明になった妻を探すために、
仕事も辞め捜索に明け暮れる日々を送っていました。
現地の警察にも相談して、
彼女が行きそうな場所はくまなく探しましたが、
一向に手がかりが掴めません。
途方もなく町を歩いていると、
とある見世物小屋を見つけました。
私は何か惹き付けられるものがあり、
興味本位で中へ入ってみることにしました。
そこにはステージ上で踊る猫と
それを見て歓声をあげる人々がいました。
キピキピキャパキャパルビルビラバラバ♪
あれは猫…いや、人間?
私は目を見張りました。
はっぴはっぴはっぴぃ♪はぴはぴはぴはぴはぴぃ♫
見間違えるはずがありません。
そこには狂ったように飛び跳ね踊る
妻がいたのです。
その姿は私が今まで見た中で、
一番美しく愛らしかったのでした。
お題「旅路の果てに」