NoName

Open App
9/27/2023, 2:02:29 PM

自分だけは違うと思いたかった。


自分はあの子をいじめたりしなかったし、憎い花を踏み潰したりしなかったし、死んだあの子の死体を食べたりしなかった。神が導いてくださるというドレスも着なかったし、教会にだって行かなかった。

それでも特別にはなれなかった。結局のところ自分もただ血液が入った袋に過ぎなくて、食事と呼吸をしなければ生きることがてきないのだ。

自分は村を燃やしました。体が別れたあの子を天に送りたかった。自分も今は憎きドレスを纏って飛び降りるんです。涙ながらにも縋るしか無かった。

9/7/2023, 3:57:48 AM

ひとりになりたい

誰のことも考えず、自然の音を静かに感じて文明から離れて流されるままでいたい。穏やかに何かを探して死にたい。

願いは叶わないもの

そう考えた方が後で後悔することは無い。本当は思考だって捨ててしまいたい。

9/4/2023, 12:33:42 AM

世界がもっと穏やかだったら僕だって投げ出そうとしなかった。

途絶えることの無い騒音。蛾の発狂か無機物の嘆き。耳に染み付いて離れないこの音と不快感。もう僕には空しかなかった。そこへ行きたかった。静かな場所で綺麗な絵を描いて誰にも何も言われない、僕自身が絵の中に閉じ込められたかった。僕自身を絵にして欲しかった。

だが僕は文字にされてしまった。隣に並ぶ文字同士が叫びあっている。誰かここから僕を救い出してくれ。

9/2/2023, 8:06:48 AM

また、空っぽだったんだろう?

僕がいない間、どうやって生きていたんだい。風鈴の音に気付かないふりをして、迫る寒さを待ち焦がれていたんだろ。目を瞑って願えば全て終わると感じたんだろ。海は変わらぬと信じていたんだろう。務めて僕を忘れようとしただろう。

消えるのはお前だろ

8/5/2023, 3:11:07 PM

僕の話には山も谷も川も海も必要ない。

ただ僕の文字だけがあればいい。意味をなさなくても理解されなくてもそれは僕の心で命で涙だから。音なんてならなくても、僕の静かな叫びを未来の僕が思い出して死んでくれればそれでいい。他人なんて信用ならないんだから。感じられないんだから。

何も無くていい。本当に何もいらない。

Next