僕はいつも独白と謝罪と願望ばかりを綴っている。
僕のそんなものは誰も望んでいないのに、僕の言葉は意味をもって誰かに理解される。人だけは嫌なんだ。神様も悪魔も全部許せる。でも人だけは許せない。理解は鎖。その中に僕を閉じこめる。
本当の監獄というのは理解されること。理解は人間が操るもの。
何も無いから何もできない、動けないだけなんです。
あなたが僕を刺してくれたら僕は痛みに泣き叫んで生きていることを実感できるんです。あなたが僕を好きと言ってくれたら僕は気持ち悪さで吐き気をもよおして、心を実感できるんです。
天使が見えたなら涙を流せるし、神が見えたなら血を流せるんです。何も見えない。だから何も起こらない。
僕だって変わりたいんです。邪魔されないから苦しいんです。
誰の目にもとまることなく死んだ君が許せない
君の目の色を知っている人はいないし、君の心の豊かさを知る人も誰もいない。君が本当に存在したのかすら誰も分からない。
でも僕は君が生きていたという証拠をずっと探し続けている。ただ花を眺めて、人を見下して、自分自身はなんの醜態も晒さず死ぬなんて僕は許せない。
どうか君が死人でありますように。僕より醜くありますように。
ここは僕が生まれたかった世界ではありません。
痛みも苦しみもありません。嬉しいこともありません。鳥も蝶もいません。あなたもいません。なにもありません。
見たい景色はいつだって僕の頭蓋骨の中に広がっています。僕はこの景色を見たら死んでしまうのでしょう。
窓を割りました。一瞬見えた天国だけが僕を救ってくれました。
僕は君に愛されたいなんて思いません。
君は神様なんです。尊い存在なんです。僕が今感じている君の体温も脈も全て完璧で完全で美しく尊いのです。
君は生きているだけでいいんです。
僕のそばにいなくても、ここを離れても、どこかで生きてさえいればいいんです。
僕は死んだら君の1部になりたいんです。