いつからだろう?
恋したいなあ、と漠然と思うのは。
若いカップルが羨ましいとか、そんなことはない。
別に夫に不満があるわけではない。
だけど、今の心はもう恋心ではない。
1秒でも長く一緒にいたくて、
愛して、愛して、結婚した。
好きになったきっかけの一つでもある笑顔は今も好きだけれど、だいぶ老いた。
愛していないわけじゃない。恋していないだけ。
愛する心から恋心がなくなったら、◯心にふさわしいものはなんなのだろう?
愛−恋=?
さよならは悲しいだけではない。
不謹慎かもしれないけれど嬉しいさよならもある。
まさに今がこの時だ。
頑張った!私!
綺麗さっぱり記憶から消していただいても困りません。
ただ、しばらくは酒のネタとして話させていただくので忘れません。
もしかしたら長い人生、ふと思い出すこともあるでしょう。
でももう私の人生には関係のない方です。
思わずスキップしたくなる。
さようなら!!
LaLaLa Goodbay
新しい知識を次々獲得すると過去の知識と繋がって、まるで点が線になるかのようになり、さらには他の分野との重なりを感じて「ああ!!」となる瞬間を「未知の交差点」と呼ぶ。
元々は知らなかったことが気がつくと当たり前になり、蓄積されていく。
この現象の一つは成長とも呼ばれているけれど、残念ながら増えていくだけではない。
消えてゆくものもある。
そしてそれは自分自身でコントロールできない。
交差点の真ん中に立って、どちらに進むか悩めるような現象が起きないかな、と思ったりする。
未知の交差点
行き先を知らされずにドライブに誘われた。
ドライブデートには華やかなスカートがいいよ、と友人が言うので思い切ってコスモス柄のスカートを新調して着ていった。勇気のいる柄だけれど、紺地に白のコスモスなので、地味な私にも似合っていると思う。
当日迎えに来てくれたあなたは、助手席に座る私のスカートを見て言った。
行き先、変えよ。
変えるも何も、私どこに行くか知らされていないけど。
よく考えたら行き先知らされていないって、いくら私が好きな相手だからって無用心すぎたのかと、今更気がつく。
付き合ってもいないのに、知らない場所へのドライブに一つ返事で行くのはいいイメージではないのかな。
どうしよう、私、とんでもない選択した?
不安だからなのか普段は強いはずの車に酔ってしまい不覚にも私は寝てしまっていた。
隣で彼が、大丈夫?とお水を差し出してくれたり、スピードを落としながら運転してくれたのを感じながら眠りに落ちた。
ついたよ
優しい声で起こされた私の目に入ってきたのは一面のコスモス。
ピンクや薄紫、牡丹色など、鮮やかなコスモス。
わあ、綺麗!
嬉しそうに車のドアを開けて走り出す私の姿を優しい眼差しの彼が眺めていた。
1輪のコスモス
数年前、クリスマス前にフラレた。
秋の間はずっとクリスマスのことだけを考えていたので、文字通り一気に冷え込んだ。
夏から急に冬になってしまった感覚。
このとき以来、クリスマスのことを考えるのは冬に入ってからでもいいことにした。
秋が楽しめないなんて悲しすぎた。
夏の終わりに、
モンブラン食べに行きませんか?
から始まったデートはもう何回目?
コートを羽織る頃にはくっついて歩いても許させる距離になりたいな。
早いかな?
秋恋