曇り
今日の天気も曇り。
このところ、ずっと曇りだ。
日が覗くこともなく、
雨が語りかけることもない。
曇りでも、君がいればそれでいいや。
どんよりした灰色の下、僕と君は馬鹿話で笑い合う。
今日の僕も曇り。
君がいなくなってから、ずっと曇りだ。
君がどこにいるかもわからず、
悪い知らせを聞くこともない。
曇りでも、君がいれば僕は晴れたのに。
馬鹿にするような晴れの日。
わざとらしく輝く太陽。
眩しくて全てが白く見えた。
明日も、明後日も。
僕は今日も曇り空。
bye bye
もう、きっと二度と見れない君の背中。
さよなら、は気恥ずかしくて。
昔から、ずっと追い続けていた君の背中。
またね、は無責任だと感じて。
今、霞になって消えようとする君の背中。
嘘みたいな笑顔を浮かべて。
bye bye.
またいつか。
そんな想い、届いただろうか。
でもこの淡い思いもいつかの日まで。
bye bye.
君とみた景色
君とみた景色。
そんなの、挙げていけばきりがない。
2人で見た日の出。丘から見た夕日。
手を伸ばした満天の星。
本当に、きりがない。
…でも、それは全部『友だち』として。
『親友』としてみた景色。
僕は君と、『恋人』としてその景色を見たかった。
でも、叶わなかった。
君の僕への感情は、
僕の君への感情と。
違っていた。違っていたんだ。
でも、もう戻れない。
もう、あの頃のように君と見れない。
だから、思い出す。君と見た景色を。
手を繋いで
手を繋いで歩いた夏の日。
熱くて手汗をかいていたの、
気づかれなかっただろうか。
そんなことを考えながら、2人街を歩いた。
ねぇ、いつの間にこの手が離れたんだろ。
君はどこかに消えてしまった。
幻だったのではと思うほど、
痕跡を残さずに。
でも、私は待ってる。
また、この手を繋ぐ日を。
どこ?
ねぇ、今どこ?
電波越しに聞こえた、君の声。
電話しながらお互いの顔を見つけて笑い合ったっけ。
ただそれだけでやけに楽しくて。
真上に輝く太陽も笑っているようだったね。
ねぇ、どこ?
今、どこにいるの?
繋がらない電波。
歩けど歩けど見つからない君の姿。君がいない。
ただそれだけのことが
やけに苦しくて、
痛くて、切なくて。
沈みかけた太陽がばかにしてるようだ。
これが、幸せの代償。
でも私は今日も問う。
『君は、どこ?』