マオ

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5/4/2025, 10:27:39 AM

すれ違う瞳

かつての親友、今の他人。
…私たちの関係を一言で表せば、
それが1番しっくり来るようだ。
君は覚えているのかな、
それとも忘れてしまったのかな。
朝日の中の神社も、青空の下のグラウンドも、
夕日が差す公園も、星が瞬く屋根の上も。
全部君との思い出。
全部全部、私の中には君との思い出が。

すれ違う交差点で。
君は私を素通りしてしまった。
気づかなかっただけか、忘れてしまったのか。
それは定かじゃない。
…でも、どこにいても君だと分かっていたあの頃。
君が僕を見つけて微笑んでくれた、
あの頃には戻れない。それだけが確かだ。
今日もまた、灰色の空。
瞳がすれ違う。だけ。

5/1/2025, 10:24:11 AM

風と

風と共に舞う葉。
その中に僅か桜色。
たったそれだけの景色。
街灯に照らされて美しいと思った。
君は今どうしているだろうか。
風と共にキミの声が聞こえた気がして。
振り返ってみれどそこには誰もいない。
東には薄明かりがさしていた。
…ああ、朝だ。キミのいない朝だ。
やるせなさと寂しささえ、この風と共に。

4/30/2025, 8:06:34 AM

好きになれない、嫌いになれない

「大丈夫?」
ああほらまた。
僕以外に向けられた君の微笑み。
それを僕だけに。
僕だけに向けていて欲しいと思うのは
いけないことだろうか。
誰にでも優しく分け隔てない君。
そんなところが大嫌い。好きになれない。

「⚫︎⚫︎、はやく!」
ああ。
僕に向けられた太陽。
それが僕だけに。
僕だけに向けられているのがどれだけ嬉しいことか。
僕にだけ向けてくれる特別な表情。
そんなところが狂おしいほど大好きで。
嫌いになんてなれやしない。
今日も僕は向日葵だ。

4/28/2025, 1:49:48 PM

夜が明けた。

あの日眠りについた君。
満天の星。
それから僕は永い夜を過ごしたと思う。
全くもって情けないほどの永い永い夜を。
空でたとえ流星が光ろうと、
気づくことのないほどの夜を。

そして今日、突然現れた君。
雲ひとつない淡い青色の空。
「本当、変わらず寝坊助だな」
笑い飛ばそうとしたけど、
上手くできず、雨粒が地面の砂に解けていく。
それでも僕らの夜は明けることはない。
『おかえり』「ただいま」
笑い合う。
僕らに朝が来ないなら、僕が君の太陽になるから。

4/26/2025, 11:14:24 AM

どんなに離れていても

朝日が迎える新たな世界。
君と僕は結ばれた。
朝日が、大地が、世界が。
僕たちを祝福しているようだった。
白いほど澄んだ世界が僕たちを見据えていた。

夕日が消し去る僕らの世界。
君と僕は引き裂かれた。
夕日が、赤く染まったアスファルトが。
僕たちを嘲笑ってた。
灰色に霞んだ世界、
僕らはそれでも。
逢えなくても。
どんなに、離れていても。
だから今だけ。さようなら。
どんなに離れていても変わることのない愛を君へ。

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