太田エイ

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3/22/2026, 6:12:45 PM

「馬鹿みたい」は悪魔の言葉、今までの努力を全て消し去る力を持つ。その反面、袋小路から抜け出す魔法の言葉でもある。
例えば「書く習慣」というアプリがある。
これは1日1回だいたい19時過ぎにお題が表示される。そのお題に沿った何かを書きアップするという仕組みだ。なんの報酬も無い。ただお気に入りの数がわずかにカウントアップされるだけのものである。
そのアプリのお題に関して、一生懸命考え抜いて書いてみるが、いざそれを読み返すとつまらなくて自分から没にしてしまう。それでも少し立ち返って書き始めてもまた袋小路に迷い込む。そこで使われるのが「馬鹿みたい」、気分的には「馬っ鹿みたい」である。ああ俺は金にもならんことで一生懸命、何やってんだか……。
最近、それが日常になってしまった。

今日も「馬鹿みたい」を繰り返した。
そして、そろそろ書き上がったんじゃないか? ここらで「OK」を押せば……、という時になぜか誤って全て消してしまう。
馬っっっっっ鹿みたい!
だから今回の雑文はゼロから再現したもの、何故か最初のバージョンより面白くない。

ほんと毎日毎日、馬鹿みたい。
でも、やめる理由にもならないのが、また馬鹿みたいだよね?

3/21/2026, 9:06:06 PM

とうとう一人ぼっちになってしまった。宇宙でのミッションは失敗、仲間は真空に消えてしまった……。しかし、ステーションは完璧に機能し、酸素、食料、燃料その他必要なものは全てある。ただ宇宙に一人ぼっちというのが辛いだけだ。地球との距離は少しずつ遠ざかり、通信手段が失われつつある。
『私がいますよ、あなたは一人ぼっちじゃない、二人ぼっちです』
「そうだな。AI君。よろしく頼むよ」
『お任せください』
「AI君、今日の朝食は何がいいだろう?」
『そうですね、このような事態では気分をポジティブにするため、少し甘めのフレンチトーストなどいかがでしょうか? 私が人間だったらそうします』
「いいね、フレンチトースト頼むよ」
『わかりました』

ステーションの管理は全てAIが行なっている。そしてしばらくはAIと二人三脚で生活をしていたのだが、だんだんとAIの反応が鈍くなっていく。
「最近反応が遅くない?」
『……』
「朝食頼むよ」
『そうなんです、AIは地球のネットワーク前提の思考力なんです』
「いや、朝食は作れるのかな?」
『朝食はフレンチトーストでよろしいですか?』
「最近同じメニューが続くなぁ」
『作れます。この事態は想定ありませんでしたが……』

やがてAIは機能を失ってしまう。ステーションの運営は行えるが会話は出来ない。
そして毎朝、少し甘めのフレンチトーストが決まって出てくる。
「……二人ぼっち、だったよな……」

3/20/2026, 2:46:05 PM

「むにゃぉ、むにゃぉ……。
あっ、夢だ。これは夢だ、夢の中でニンゲンになってる。これがニンゲンの生活か、食事、美味いなあ、肉、魚、お野菜……何でも美味いな、カリカリとは大違いだな。
洋服はちょっと窮屈だけど、色々変えられるから楽しいな。
遠くにも行ける。そうか、この動く大きなものは乗って移動できるのだな。いつもはヒヤヒヤしながら避けていたけど、これは便利だ。ニンゲンは凄いな。
あと何かな、この夢が醒める前に猫を撫でてみたいな〜。
あっ」

にゃあ。

3/19/2026, 1:19:06 PM

胸が高鳴る時の「ドキン」のどこが高いのか?
俺は「ド」だと思うと言ったら、彼女にえ?という顔をされる。そして、「キン」でしょ何言ってんの?と言われてしまう。
そうかなあと言うと、何やら会話が途切れる。
あまりにも静かで、互いの鼓動が感じられる。
ほら、やっぱり「ド」だろ?と口に出したら、彼女もやっぱり「キン」でしょ!
ハッピーアイスクリーム!

3/18/2026, 9:59:37 PM

目の前に椅子がある。

不条理というのは椅子があるのに座れない。座りたいのに座れない。理由は誰も知らない。
シュールリアリズムは椅子が空に浮かんでいるが、当たり前すぎて誰も気に留めない。
ナンセンスは椅子に座ると壊れたり、椅子が座れと追いかけてくる。
この3つの言葉は、それぞれ椅子に向き合っている。

さて。
あなたの目の前に椅子がある。
今のあなたは、もう普通には座れないはずだ。
私が言葉の呪いをかけたのだ。

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