大嫌いな梅雨
雨は沢山降るし、じめじめしていてとても暑い。
そんな梅雨が僕は大嫌いだった。
いつかの梅雨の時期、家に帰る時間帯に雨が降った。
朝の天気予報では晴れのはずだったんだけどな。
折りたたみ傘は先日壊れてしまい、どうしたら良いか分からずじまいの僕。
もういっそのこと雨に濡れて帰ろうと決心したその時、君がちょうど僕に話しかけてきた。
「急な雨だね。」
「そうだね。」
君は綺麗な青い傘を広げて言った。
「あれ、傘は無いの?」
「うん、折りたたみ傘がこの前壊れちゃって。」
すると君はにこにこしながら僕に近づき、傘の中に僕を入れた。
「家まで入れてくよ」
ありがとうと感謝を伝えた僕は君と一緒に歩き出した。
行動だけ見ると落ち着いているが、僕の心の中では大パニックだった。
僕たちは今まさに俗に言う相合傘をしているのだ。
君は相合傘をしているつもりが無かったのか、ずっと僕に話しかけていた。
この状況がなんだかおかしくって、僕は思わず笑ってしまった。
君は不思議そうな表情で僕を見つめながら、つられ笑いして一緒に笑った。
大嫌いな梅雨が少しだけ好きになった。
未来の僕へ
元気ですか?
あなたは今、幸せですか?
僕は今、毎日辛い日々を送っています
学校では1人で遠くから聞こえる悪口を聞かないふりをして
家では褒められる弟を横目に僕の部屋に行く階段を上るだけ
僕の居場所なんてどこにも無いのです
今の辛さや苦しさは未来の自分もよく分かっていると思います
正直、今の僕がこれからどうなろうと構いません
未来の僕が幸せなら
それで
それでいいのです
誰からも期待されてない僕が
未来の自分に期待する
なんだか変な気持ちです
未来の僕は過去の僕なんかを忘れるぐらい楽しい思い出を作って欲しいのです
僕はきっと明日も同じような一日を送ります
未来の幸せに賭けて僕は戦います
来るかも分からない幸せに
未来の僕へ
今を楽しんでください
過去の僕より
モンシロチョウがひらひらと羽ばたいていて
遠くで鳥のさえずりが聴こえる
辺りは草が生い茂り明るい色の花々に囲まれていて
耳を澄ますと川の水が流れる音がする
太陽が優しく微笑みかけるような暖かさ
僕は野原に寝そべる
広がるのは海みたいに広がる一面の青空
雲一つ無い快晴だ
昨日も一昨日も見た景色だけど
今日も今日とて良い景色
僕は立ち上がって自分の鞄から画用紙を出した
この景色を見た感じや思い
全てをこの一枚の画用紙にのせる気持ちで
僕は鉛筆を手に取り右手を動かした
善悪の判断が出来るかはとても重要だと思う
ただその判断は意外に難しいもので
例えば本人からしたら「正義」と言える善意の行動をしても他の人から見たら悪意のある行動だと口出しされることもある
お互いの「正義」がぶつかり合うことだってある
それも本人達は自分の意見が「正しい」と思っているからできることで
どちらかの意見を全うに否定することは難しいことだ
でも人が生きて行く上で意見を実現させる必要があるかもしれない
大事なのは「お互いの立場になること」
自分の意見ばかり突き通すのではなく相手の状況や立場で考えれば
自分の意見や相手の意見のメリットやデメリットが出てくるはずだ
善悪の判断は人それぞれ違うからこそ
独自の視点で考えるとより面白い
快晴の日が好き
もちろん雲のある青空も好きだけど
上を見上げると一面海のように青くて
見ても見てもキリがない
世界って広いなぁと快晴の日空を眺めて実感する
鳥みたいに翼を広げて広いこの世界を探検知てみたいななんて夢に溢れる妄想をする
快晴の今日は町外れにある景色の良い静かなカフェでのんびりコーヒーを飲みながら読書を楽しみたい