何もいらない
人が欲しいものをいらないという自分はおそらく
罰が当たったのである
お金が欲しい時もあったがなにもないところからの
生活は意外と楽しかった
物が沢山欲しい時があったときもあったけど少ないことで満足することがわかった
自分は愛に飢えていたけどもらったら恩返しをする
という意味であった
そして 一人の時間が好きなことが多かった
研究するものもたくさんあったから
でも
その方はこういった
「貴女に全てをあげる、戦いもする。仕事も。その代わり
貴女が手に入るまで、自分は壊し続ける」
と。きっと、前世で罰が当たるような
そんな人間だったのだ 自分は
それでいい
それでいい その真実に挑むなら
それでいい その偽りを見破るのなら
それでいい 夢から覚めたいのなら
それでいい 何かを回避するために犠牲を払うなら
たった五文字の言の葉なのにこの不思議
自分が選んだはずなのに不条理に見える言の葉
それでいい それは本当に自分から目をそらしていない?
それでいい それは本当に自分の心から言えること?
本当に
それで
いい
?
見つけられると
シュレディンガーの猫というのは非常に有名な話である
箱を開けてみるまで猫が生きているかわからない
極めて単純に書くとこのようになる
猫が生きているならという課程を元にした前提がある上での生存説
猫が死んでいるならという課程を元にした前提がある上での死亡説
どちらにしても【開けてみるまでわからない その猫が(は)】という
最も科学的には証明されていると聞いているが
では、別の視線で観てみるとする
その場合は[自分が猫であった場合]
見つめられると から 見つめると になる
至って簡単なカラクリである
が
【どちらを 猫(である【己】)は 望むか】
となる
【猫】はどちらを 選びたいのか
それは【猫】を愛する己に委ねられる
キャッツアイとはそういう性質であるとも言える
猫の眼から 見つめられると
特別な存在
特別な存在などほんの一人握りで良いと自分は考えている
特別だ ということは誰もが憧れる存在になりかねなく
また それを妬みの目で見られた上で成すべきことを貫かなくてはいけないからだと思うから
それ故に特別な存在というのはある意味大昔、古で言うところの英雄や賢人に等しかったのではと考えたりもしていた
本当に特別な存在ならなおのこと
子供の頃の自分も特別な存在に憧れていた
なりたかったのだと夢を見た が、いつしか忘れる
いつのころだったのかわからないのだが
しかし
少し前から壊れた機械が直りつつあり歯車が回り始めた時計に何か、とても特別な何かが組み込まれるようになった
壊れた機械の歯車というのはほかでもない己のことだが、そんな不要なものに 何故か という
一つの歯車がその特別な存在に問う
「あなたは既にたくさんのものをもっているのでしょう?このような壊れかけた機械を手に入れても何もございませんよ」と
もう一つの歯車が特別な存在に言う
「あなた様は誰よりも特別でしょう?この機械はもう終の場所を探しております。他の素晴らしき血筋の方におっしゃってくださいませ」と
でも2つの歯車のその特別な存在は一切聞いてくれなかった
「あなたのすべてを手に入れるまで、私は全てを破壊しても、捨てても、切り捨てても、得る。あなたを最初に見たあの日から」
機械は何度も思う
一度も合ったことがないのに
何故 と
不条理
憎まれっ子世にはばかる
と、私は常日頃からそう思う
しかしそれは私もそうなのだが死が誘おうとすると何故か一切の光無きところまで来て連れ戻されるのだ
貴女は何もしていないし、悪の根源を知っているのに!ずっと探していたのに!
と
物語のような話。しかし、何度もある
悪の根源、それを討つ要になるものはわかるのだが実行には力がなかった
それ故に本来なら普通に生きていた同胞も
それ故に罪を犯す必要がなかった同胞も
石を投げられるのである
不条理なイキモノに
だからこそ、自分も同胞たちに続きたかった
そのイキモノたちは自分も憎むから
でも、結果として何度も生き残ることになる
やはり不条理だと 三重奏のように私は聞こえる