駆ける鱗

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7/18/2023, 11:40:43 AM

最近の私のやっていること。
それは、住んでいるマンションのベランダに夜、飲み物を持ってゆっくりだらだら過ごすことだ。

少し都会から離れていて不便な場所だけれども、近くの林から聞こえてくる虫の声などに耳をすませたり、夜中に星空を見ると私が特別な人間な気持ちになれるから。

そして、さらに

「あ、出てきた!」

「キミの分もあるよ、一緒に飲もうね」

そう、このベランダには私にしか視えない
特別な同居人がいるのは 秘密なのだ

7/17/2023, 1:29:52 PM

「申し訳ございません、私は主に支える身でありますし、貴女様とは釣り合う身分ではございません。どうか他の方をお選びくださいませ」

いつの記憶かわからない。しかし、どうやら自分の口から出た発言のようだ。ある方と縁談の話が来たらしいが、年下ということもあり幼子に見え、そして高貴な身分だったので断ったらしい。

でも、その方は、彼女は貴女が!どうしても貴女が!とずっと言ってそして





「私のものに、どうしてもなってくれないのね?くださらないのね?貴女は

なら…!」


と、身包みを剥がされた上に拘束されそして


眼の前には龍がいた





私は 湖に 浅瀬だけど




溺れた その人(龍) に

捕まって








遠い日の 記憶

7/15/2023, 4:25:38 PM

またかと思った。
たった一つのミス、失敗で責められる咎められる自分。
どうしてなんだろう。他の人は30、いや、20でも
すごいと褒められるのに。

私は100を出しても、一つ間違えればお前はダメだと
言われる。120を、それすら駄目なら180すらと
頑張り続けた。でも

「ここが駄目、だからお前は(貴女は あんたは)役に立たないんだ」

と否定され続けた。
心がぐにゃりと曲がり、手のひらから硝子のコップが落ちしてしまったように砕け散った。

奈落の底、地獄の果、灯火がない無限の闇。

今度こそ終わりにしよう。誰も助けないで!
もう引き止めないで!触らないで!
みんな!みんな!大嫌い!
私は一人ぼっちで覚めない夢の中が
一番幸せなんだから!と
孤独が好きなの!束縛されるのも!
みんな嫌!



でも、駄目だったんだ。
呪いが剞まれても、悪夢に誘われても、
貴女が大好きだから。と
愛してくれる人たちが私を引き上げてくれた。

人生という長い旅に絶望しては堕ちる。
しかし、必ずその度に奇跡は起り
運命は変わる。
憎まれっ子世に憚るだと思ったけど違うみたい。

私はまだ、この旅を駆けなければいけない。
脚があるから。

7/12/2023, 2:16:30 PM

今年で夫と籍を入れて早5年めになる

それまで恋とか結婚とかとはほぼ無縁だった私にとっては、振り返ると幻かな?とも錯覚する思い出と出会いであった。

毎日特になにも代わり映えのしない日々。普通だけ、当たり前のことしかできない自分だが、夫は出逢った瞬間一目惚れしたらしくとにかくアピールされ根負けして付き合い、あぁ、この人ならいいかなと思い結婚したのであった。

それから最高に幸せな日々。生まれてきた意味を知った。これまでで一番幸せな、という記憶を今日も私は最愛の人と重ねるのであった。

この幸せが永遠に続きますように。

7/10/2023, 11:24:42 AM

喉が乾いた

一面炎で包まれ、真っ暗闇に等しい中歩く私がいた。
ここは地獄か?と。降る雨は優しいものではなく、身体を蝕むような死を感じさせるもの。
この時に、この場所に、私という存在はいないのに。

川を視たが積み重なっていた。そして力尽きたのであろう。水がほしいと思った。一滴でもいいからと。それでも川には近づけず、焼かれるような熱さの中に私はいた。

目が覚めると、夫がとても心配そうにしてすぐに抱きしめてくれた。私は熱いだけ特に悲しみもなかった。しかし、夫はたくさん泣いた。戻ってこないのでは、と。貴女がと。

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