六花

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6/15/2025, 9:57:19 AM

 もしも君が逃げようとしても、俺は絶対捕まえるよ。
 だって君を愛しているんだから。
 重いって? それがどうしたの?
 君を絶対逃がさない。
 フフッ。

5/19/2025, 10:04:12 AM

 「待って!」

 私はコロコロと転がっていくおにぎりを追いかけていく。
 なんで止まらないのよ……
 おにぎりの勢いは増すばかりだ。

 「痛っ」

 私は勢いよく地面に尻餅をついた。
 ふぅ、やっと捕まえた。
 私は少し、いや結構汚れたおにぎりを手に持ち、辺りを見回す。

 「ここは……どこなのよ……」

 高層ビルや電車などはなく、あるのは畑や、森などの自然ばかりだ。
 私が住んでいた東京とは全く違う。

 「大丈夫ですか?」

 いきなり声をかけられる。
 かなりのイケメンだ。
 程よい筋肉、すらっとした鼻、透き通った瞳……

 「どこか痛いんですか?」

 「大丈夫ですっ!」

 私は我に帰り答える。

 「おにぎりを追いかけていたら、ここに来てしまって……」

 「……何年頃から来られましたか?」

 妙な質問をされる。

 「2025年から…です」

 彼は「やっぱり」といい、私に説明し始めた。

 「あなたは過去の時代に来てしまったんです。この場所には次元の狭間があり、頻繁にこういうことが起きてしまうのですよ。……あと、戻ることはできません」

 「!!!!!!!」

 そ、そんな……
 まぁ、そういうこともあるよね。たぶん。
 私は無理やりこの状況を受け入れた。

■■■

 3年後---

 私は、この地域にもすっかり慣れた。
 そして、あの時会った彼と結婚をしたのだった。




 
 

5/16/2025, 4:01:02 PM

 「あっ、そのチョコめっちゃ美味しそう! 一個ちょうだーい」

 舞華ちゃんが今日も私のお菓子を狙ってくる。
 ぐぬぬ……最後の一個なのに……

 「この飴と交換するからお願い!」

 図々しくも私の目の前に手を出し、チョコをもらう準備をしている。
 まるで、くれると確信しているかのように。

 その飴嫌いなんだよなー。
 しかも、サイズ小さすぎないか?

 「あー、うん。いいよ」

 私は仕方なく交換をした。
 少しずつ大切に食べていたのに……

 「ありがとー。めっちゃ美味しい〜」

 私が食べるはずだったのに。

 はっきりと「嫌」と言えない自分にも腹が立つ。
 でも、部活が一緒で気まずくなると困るしなぁ。
 都合の良い時だけ、話しかけてくるのもやめて欲しい。

 チョコを手放す勇気と、舞華ちゃんとの縁を手放す勇気が必要かもしれない。


お題【手放す勇気】

5/14/2025, 4:28:26 PM

 「あなたは私にとって、酸素のような存在です!」

 私は放課後の屋上で、霧岡くんに告白をしていた。
 霧岡くんは口を開け、ぽかんとした表情をしている。

 もうちょっと普通の告白の言い方があったかも……

 焦りながらも私は言葉を紡いでいく。

 「酸素はいつも身近にあり、なくては生きていけない存在ですよね? 霧岡くん、あなたも一緒です!」

 私は一生懸命に言う。

 「なので、付き合ってください!」

 目をぎゅっと瞑りながら、右手を前に出す。

 「ふふふっ、もちろん」

 え? 成功したよね?

 私は嬉しさのあまり、口元がにやけてしまう。
 だが、少し疑問が浮かんできた。

 「なんで少し笑ってたんですか?」

 「鈴森さんっぽいな、と思って。まあ、そういうところが好きなんだけど」

 「そういうことですか……」

 ん? 今、好きって聞こえたような……

 「好きだよ。ずーっと前から」

 私は顔が赤くなってしまう。
 まるで赤く熟したリンゴのように。

 お題【酸素】

 

 

5/6/2025, 10:44:19 AM


 俺は、あなたのためだけに曲を書き、歌い続けるよ。

 この世にいない、あなたへ。

 俺が愛した、たった一人のあなたへ。

 あなたのことだけを、愛し続けるよ。

 今までも、これからも、ありがとう。


                お題「ラブソング」

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