『子は親に似る』
この言葉を聞いた事がある人はいるだろう。
まあ意味はそのままなんだが…
君は、なんで親に似るか考えたことはあるか?
DNAが同じだから?親の理想を押し付けられるから?
違う。
私欲の為に親と同じ行動をするからだ。
簡単に言えば、ストレス発散だな。
親に殴られた子は、
そのストレスを他者を殴ることで発散する。
勉強を押し付けられ、自由が無い子は、
自分の子供を同じように縛り、発散する。
表面上は笑顔でも中身は誰も知らないし見えない。
これって常識だろ?
結局、どんなに大人になったって
自分の親という鳥かごの中にいつまでもいるのさ。
ー鳥かごー
ずっと、友達だと思ってた。
これから先も。
「俺、お前の事が好きなんだ」
『……は?』
口から出たのは戸惑いと疑問。
これまで友達と思っていた人からの告白。
これほどまでに返事が困る事が世の中にあるんだと実感した。
彼を恋人として見ることが出来ない。
でもここで断ったら、もう二度と友達に戻らないんじゃないかと思う。
僕の友情は、彼にとっての恋情だったらしい。
『……僕達、友達じゃ駄目かな』
「……これから先も…か?」
ー友情ー
花の咲いている時間が1番嫌いだ。
その後枯れてしまうから。
どうやら俺は後のことを考えすぎるらしい。
花なんて、咲いて終わりだ。
なのに、
なんで終わるものに価値などつけるのか。
身体に取り込んで養分にするわけでもないし、
必要性もあまり高くない。
無くてもそこまで困らないものに。
…まあ、そこが嫌いで好きなんだけどな。
ー花咲いてー
「もしもタイムマシーンがあったなら?」
「お父さん、変なこと聞くね」
「んー、そうだなぁ……」
「…昔のお父さんとお母さんに会いに行くかな」
「まだ結婚してない時の」
「なんでって…そんなの気になるからじゃん」
「今よりもずっと若いからな〜。どんな顔してるのか見てみたい」
「…………え、そうなの…?」
「いや…別に信じないわけじゃないけど……」
「『昔、高校生の私に会った事がある』って…」
「じゃあ私が高校生になる頃にはタイムマシーンがあるんだ」
「…もうそんな時代なんだ〜。なんか不思議」
ーもしもタイムマシーンがあったならー
私はよく、物を無くす。
「これじゃない?美希が落としたハンカチ」
『ん〜…、多分これだ。ありがとう』
「美希ってば、手洗い場の下にあったよ。落とした時に蹴っちゃったんじゃない?」
『そうかも…ごめん。気をつけるね』
無くした物は、友香が見つけてくれる。
本当に頼りになる親友だな。
「…そろそろ家に帰らないといけないんじゃない?」
『そうかも…』
「はい、じゃあ私の腕に捕まって」
「白杖、ちゃんと持った?」
『ちゃんと持った。行けるよ』
…………。
いろんなものを見つめるあの瞳が嫌い。
私だけを見ていて欲しい。いや、感じて欲しい。
……そうだ。
みんなが美希の事を迷惑だと思えばいいんだ。
そのためには目を潰さなきゃ。
私だけの美希になるために。
ー今一番欲しいものー