ヨルガオ(短編小説)

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5/31/2023, 10:39:50 AM

「あ、お…おはよう!!」

『……おはよう…』

僕に急に挨拶をされて、君は少し戸惑った

「………えっと、」

言うんだ。勇気を出して、言うんだ。

「……あ、今日……さ…」

『……?』

「今日…ご、午後から晴れるらしいよ!」

『……そう』

ばかばかばか!!!!!!僕は何言ってるんだ!!

そんな話はどうだっていいんだ!!

「……あのさ」

『…え?』

僕が君に話したいことは………

「……今日、放課後空いてる?」

「君に伝えたい事があるんだ」


ー天気の話なんてどうだっていいんだ。僕が話したいことは、ー

5/30/2023, 10:33:21 AM

「それはお前がひとりから逃げてるだけだろ」

これは、私が告白した男子から言われた言葉。

初めは耳を疑った。

私は勇気を振り絞って思いを伝えたっていうのに、

何でこんなことを言われなきゃいけないんだ。

「……ごめん」

涙を堪えながら私は背を向け、走り出した。

順調だったのに…ここまで順調だったのに…!!

………あ、そうか。

私…ただ独りが嫌なだけなんだ。

ひとりじゃない…独りから逃げてるんだ。


ーただ、必死に走る私。何かから逃げるように。ー

5/29/2023, 10:23:29 AM

何でこうも人生は上手くいかないんだろうか

何で最愛の人はガンになってしまったんだろうか

何で一緒に入れる時間がこんなにも少ないんだろうか

何で病人は大丈夫っていうんだろうか

何でダメな時ほど見栄を張りたくなるんだろうか

何で病人はいつも「………」っていうんだろうか。

お前は何も悪くないのに。


ー「ごめんね」ー

5/28/2023, 11:08:34 AM

あ、やっぱり来た。

あれ?昨日まで長袖だったのに、今日は半袖なんだね

そっかー。夏がもう来たんだ。

じゃあ、あの時からもう少しで1年だ。

いや〜、早いもんだね〜。

君もこんな頻繁に来なくていいって。

そんなに私の事好きなの〜?照れるなぁ。

………。

謝らないでよ。

君が悪い訳じゃないんだから。

……。

あーあ。

好きって伝えてたらよかったな。

成仏出来ないじゃん…。


ー半袖ー

5/27/2023, 10:18:47 AM

裕福な家庭に産まれて

勉強も申し分ない程に出来る。

周りからは欲しいものが買えて羨ましい。と

いつもそればっかり言われる。

そう。そればっかり。

俺の人生は側から見たら天国なんだろうが、

俺はそうは思わないね。

お前らは金で買えない友達を持ってる。

真正面から話し合える友達を。

俺にはそういう友達は居ない。

居るのは金に集る奴か、俺の顔を知らない奴だけ。

仲良くなっても俺の顔を見れば気持ち悪がるだろう。

普通の顔に産まれたかったな。

こんな、爛れた顔じゃなくてさ。


ー天国と地獄ー

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